新型コロナウイルス

イベルメクチンに抗HBV:B型肝炎ウイルス作用があることを発見

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LGBTはグローバリズムが進める政策で真の目的はトランスジェンダーの権利ではなく、国連で進めている『小児性愛の事実上合法化』にある。

性自認も性同一性も、ジェンダーアイデンティティも全て同じ意味なので、表現を変えても同じことを表わしている。単に言葉遊びの茶番でしかない。

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※ 5月の気温が上がる暖かい時期にコロナウイルス感染、インフルエンザ感染で学級閉鎖、さらに麻疹感染なども言われています。これはワクチン接種で免疫力が低下したことと無関係ではありません。普通に考えればあり得ない時期なのですが、それほどに彼等の免疫力が弱っており、ウイルスに対抗することが出来ていないと思われます。

これは以前から研究者によって言われており、頻回接種をすれば今度は免疫力が上がってこない可能性さえあります。この現象は大人でも同様だと考えられますから、元気な人でも免疫低下は避けられないと思っています。

大村 智 北里大学特別栄誉教授が開発したイベルメクチンに様々な効果があることが分りました。今回は抗B型肝炎ウイルスです。

イベルメクチンが抗HBV作用を有することを発見

研究成果の概要

現在、B 型肝炎ウイルス(HBV)(※1)感染による慢性肝炎の治療薬としては、主に核酸アナログ製剤(※2)が用いられています。核酸アナログ製剤は、HBV DNA 量を非常に低レベルにまで減少させることが可能ですが、cccDNA(※3)やHBs 抗原(※4)を陰性化することはできません。

名古屋市立大学大学院薬学研究科の松永 民秀 教授・坡下 真大 講師、熊本大学大学院生命科学研究部の田中 靖人 教授、北里大学大村智記念研究所の砂塚 敏明 教授・廣瀬 友靖 教授の研究グループは、近年複数のウイルスの抑制作用が注目されているイベルメクチン(※5)が HBV 感染を抑制する作用を有することを明らかにしました。

イベルメクチンは細胞内の核-細胞質輸送体であるimportin α/β(※6)を特異的に阻害することで、1 型ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)やデングウイルスなどの RNA ウイルスの複製を抑制することが知られています。本研究グループは、HBV の構成成分であるHBV コアタンパク質(HBc)がimportinα/βで核内に輸送されることに着目し、イベルメクチンによる抗 HBV 作用を調べました。その結果、イベルメクチンは NTCP 強制発現肝がん細胞(※7)およびヒト肝キメラマウス由来肝細胞(※8)の両細胞においてcccDNA やHBs 抗原を減少させることが分かりました。また、イベルメクチンはHBcおよびimportin α のサブタイプの一つであるimportin α1(karyopherin α2, KPNA2)の核内における存在量も低下させました。また、KPNA2 の発現を抑制した状態では cccDNA や HBs 抗原の産生が抑えられたことから、KPNA2 がHBV 感染に関与していることが示唆されました。

本研究により、イベルメクチンがRNA ウイルスの複製抑制だけでなく、DNA ウイルスであるHBVに対しても抑制作用があることを発見し、その抗 HBV 効果は KPNA2 の阻害による HBc の核内蓄積抑制であることを明らかにしました。本研究は、HBV 感染機構の解明とともに、イベルメクチンのドラッグリポジショニング(※9)や新規抗HBV 治療薬の開発に繋がることが期待されます。

【参考図】

図1 HBV の生活環とイベルメクチンの作用部位

HBV の構成成分であるHBV コアタンパク質(HBc)は、核移行シグナルを有しており、宿主由来のimportin α/βを介して核内に HBV ゲノムを輸送する。イベルメクチンはこの importin α/βを阻害し、HBV 感染を抑制することが示唆された。

【背景】

HBV は肝細胞に感染し、慢性肝炎や肝硬変、肝がんを引き起こします。世界保健機関(WHO)により、毎年 80 万人以上が B 型肝炎関連疾患で死亡していることが報告されていることから、HBV 感染は世界的に重要な課題となっています。

現在、HBV 感染による慢性肝炎の治療薬には、主に核酸アナログ製剤が用いられています。核酸アナログは、HBV の逆転写酵素(※10)を阻害することで HBV DNA を除去することができますが、cccDNA やHBs 抗原を陰性化することはできません。近年、HBV DNA 濃度が低くても、HBs 抗原濃度が高い患者では肝病変への進展率や発がん率が高いことが報告されており、HBs 抗原の陰性化が重要であると考えられています。そのため、既存の治療薬とは異なる作用機序を有する新規治療薬の開発が求められています。

イベルメクチンは、細胞内の核-細胞質輸送体であるimportin α/βを特異的に阻害することが報告されています。HBV のゲノム DNA を格納している HBc も importin α/βを介して核内に輸送されることが報告されていますが、イベルメクチンが抗HBV 作用を有するかどうかは検証されていませんでした。

これらの背景より本研究グループは、イベルメクチンによる抗 HBV 作用と importin α/βに着目した作用機序について解析しました。

【研究の成果】

本研究グループは、イベルメクチンが importin α のサブタイプの1つである importin α1(karyopherin α2, KPNA2)の核局在を阻害することでHBc の核への移行を減少させ、HBV 感染の阻害作用を示すことを明らかにしました。

NTCP 強制発現肝がん細胞およびヒト肝キメラマウス由来肝細胞に対し、イベルメクチンをHBV 感染前後に暴露させることで、培養上清中に分泌されたHBV DNA 、HBs 抗原の量が有意に低下しました(図 2)。また、これらの HBV マーカーの産生源である cccDNA 量も有意に減少しました(図 2)。

図2 HBV 感染ヒト肝キメラマウス由来肝細胞に対するイベルメクチンの効果

ヒト肝キメラマウス由来肝細胞に HBV を感染させ、感染前後にイベルメクチンを暴露させた。イベルメクチンはHBV 感染13 日後において細胞内のcccDNA および培養上清中のHBV DNA、HBs 抗原を有意に減少させた。

加えて、HBc を肝がん細胞に強制発現させHBc の細胞内局在を調べたところ、イベルメクチンにより HBc の核内局在が有意に減少しました(図 3)。また、イベルメクチンによる importin α/βの細胞内局在への影響を調べたところ、KPNA2 の核内量のみ有意に減少することが明らかとなりました(図4)。

図3 イベルメクチンによるHBc の細胞内局在変化

NTCP 強制発現肝がん細胞にHBc を発現させ、48 時間後のHBc の細胞内局在を免疫蛍光染色により調べた。イベルメクチンにより、核に存在するHBc 量が減少した。

図4 イベルメクチンによるKPNA2 の核内量変化

NTCP 強制発現肝がん細胞に 48 時間イベルメクチン(IVM)を暴露させ、KPNA2 の核内量を調べた。イベルメクチンによりKPNA2 の核内量が非添加群(Ctrl)と比較して有意に減少した。Lamin B1 は核マーカーである。KPNA2量はLamin B1 量で補正し、相対的KPNA2 量はcontrolのKPNA2 量を1として計算した。

さらにsmall interfering RNA (siRNA) を用いて肝がん細胞内のKPNA2 発現を抑制すると、HBVの産生が有意に抑制されました(図 5)。一方、importin β1 (KPNB1) の核内量はイベルメクチンでは減少しませんでした。以上の結果から、イベルメクチンはKPNA2 の核内量を減少させることでHBcの核内局在を阻害し、HBV 感染を抑制していることが示唆されました。

図5 KPNA1–6 およびKPNB1 の発現抑制によるHBV 感染への影響

siRNA を用いてNTCP強制発現肝がん細胞内のKPNA1–6 およびKPNB1 をそれぞれノックダウンし、その後HBVを感染させた。KPNA1–6 をノックダウンするとcccDNA の産生量は有意に減少した。また、KPNB1 をノックダウンすると細胞死が誘発され、cccDNA が増加した。NT(non-transfection)は、siRNA を処理していない細胞を表す。NT におけるcccDNA 量を1として計算した。

【研究のポイント】

  • イベルメクチンがHBV 感染抑制作用を示すことを発見しました。
  • イベルメクチンはimportin α/β の中でも特にKPNA2 を阻害することでHBc の核移行を抑制している可能性が考えられます。
  • HBV の感染機構の解明とともに、イベルメクチンのドラッグリポジショニングや新規抗 HBV 治療薬の開発に繋がることが期待されます。

【研究の意義と今後の展開や社会的意義など】

本研究では、イベルメクチンが抗HBV 作用を有することを明らかにすることで、イベルメクチンの治療薬としての新たな可能性を示しました。しかし、イベルメクチンと HBc および importin の直接的な相互作用は未だ確認されておらず、今後は新たな解析方法を用いてこれらの相互作用を調べる必要があります。

また、importin はHBc の他にHBV の転写に関わるタンパク質の核輸送も担っていることから、イベルメクチンには HBc の核移行阻害以外の抗 HBV 機構が存在する可能性があります。イベルメクチンのHBV 感染慢性期への影響や生体内での効果については更なる検証が必要ですが、本研究はイベルメクチンの治療薬としての新たな可能性を示すものであり、HBV と宿主因子の相互作用の解明に繋がるものであると考えています。

【用語解説】

(※1)B 型肝炎ウイルス(HBV):

血液や体液などを介して肝臓に感染するDNA ウイルス。HBV はHBc が組み立てられて作られるキャプシドに格納されたゲノムDNA とそれを覆うエンベロープ抗原から構成されている。

(※2)核酸アナログ製剤:

HBV の逆転写酵素を特異的に阻害するためHBV DNA の産生は抑制できるが、逆転写酵素が関与しないHBs 抗原の産生は抑制しない。また、HBV DNA の産生源となるcccDNA も減少させることができない。

(※3)cccDNA:

HBV に感染後、細胞核内で前駆体DNA (rcDNA)より形成されるHBV に特徴的なゲノムDNA。Pregenomic RNA や種々のウイルスタンパク質を作る mRNA 産生の鋳型となる。既存の治療薬ではcccDNA の除去ができないため、完治が困難である。

(※4)HBs 抗原:

HBV の外殻を構成するエンベロープタンパク質。三つのドメイン(preS1、preS2、S)から構成され、preS1 ドメインにある一部のアミノ酸領域が肝細胞への侵入に関与している。近年、HBs 抗原値と発がんとの関連が注目され、HBs 抗原の陰性化は治療成功のために重要である。

(※5)イベルメクチン:

放線菌から単離されたアベルメクチンを化学修飾して合成された化合物。グルタミン酸クロライドチャネルを阻害することにより駆虫効果を発揮するため、疥癬やオンコセルカ症の治療薬として使用されている。近年、importin α/βが関与する核内輸送経路を特異的に阻害することにより、HIV-1 やデングウイルス感染を阻害することが報告されている。

(※6)importin α/β:

核-細胞質間のタンパク質の輸送を担う。Importin はkaryopherin とも呼ばれており、αとβのサブユニットを有している。Importin αは基質特異性の異なる 7 つのサブタイプ(karyopherin α1-7,KPNA1-7)に分類される。Importin αは基質タンパク質上に存在する核移行シグナルという特定のアミノ酸配列を認識し、基質タンパク質と結合する。その後、importin β(karyopherin β1, KPNB1)と複合体を形成し、核内に輸送される。肝細胞ではKPNA7の発現が低かったため、本研究ではKPNA1–6 およびKPNB1 について解析を行なっている。

(※7)NTCP 強制発現肝がん細胞:

HBV を一過性に感染可能な肝がん細胞。HBV が肝細胞に侵入する際には細胞表面の NTCP という胆汁酸トランスポーターを利用する。これまでのヒト肝がん細胞では NTCPの発現が低下しており、HBVの感染能を持たなかった。本細胞は、遺伝子組換え技術により NTCP の発現量を強制的に増加させている。

(※8)ヒト肝キメラマウス由来肝細胞:

肝臓の90%以上を正常なヒト肝細胞に置換した特殊なマウスから採取した肝細胞。肝がん細胞株では一過性の感染しか評価できないため、より正確な評価には本細胞を用いる必要がある。

(※9)ドラッグリポジショニング:

既存の治療薬の新たな薬効を発見し、別の疾患の治療薬として開発する方法。既存の治療薬ではヒトでの安全性や製造方法などが確認されているため、通常の新薬開発に比べて迅速に薬を医療現場に届けることができる。

(※10)逆転写酵素:

cccDNA から転写された pre-genomic RNA から、rcDNA を生成するために必要な酵素タンパク質。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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