交通事故防止

認知機能検査と悲惨な事故について筆者の見解

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東池袋で起きた連続殺傷テロ事件、ではなく自家用車が一つ手前の横断歩道で歩行者をはね、その後70m暴走して次の横断歩道で次々に歩行者をはね、ごみ収集車に衝突した事故のことです。
 
最初に1人、次の横断歩道で9人をはね、母子の2人が死亡した。運転していた本人と同乗の妻も含めると12人が死傷している。
 
『ものすごいスピードで走ってきて次々に歩行者をはねた』との目撃談です。騒然とした現場状況におぞましい光景が浮かんできます。
 
さらにやりきれないのは、運転者がブレーキとアクセルを踏み間違えたらしいことです。『どうしたんだろう』と言いながらブレーキを目いっぱい踏み込んでいるつもりで、実はアクセルを目いっぱいに踏んでいたなど悪夢でしかありません。
 
もう一つやりきれないことがあります。事故を引き起こした87歳の男性は2017年に運転免許を更新した際、認知機能検査で異常はなかったということです。
 
この認知機能検査をクリアした運転者が、ブレーキとアクセルを踏み間違える事故を起こした、ということは大問題となって良いはずです。
 
この検査は本当に有効なのですか?
 
免許証の有効期間中に認知機能が正常であることを保証してくれるものではないのですか?普通に考えればそういうことになります。
 
そうでなかったら、何のために認知機能検査をするのですか?
 
これから3年なり5年なり運転するための免許を取りに来ている訳ですからね。
 
責められるべきは監督官庁である警察庁ということになりますね。
 
警察庁長官の首をさっさと飛ばしたほうがよさそうですね。
 
もう一度言います。認知機能検査で問題なしとされた人が『ブレーキとアクセルを踏み間違えた』ということは大問題です。
 
今後いくらでも同様の事故が起きる可能性が大だからです。
 
 認知機能検査で何を見るのか
 
3つの項目があります。
 
①時間の見当識  検査時における年月日、曜日及び時間を回答
 
②手がかり再生  一定のイラストを記憶し、採点に関係しない課題を行った後、記憶しているイラストをヒントなしに回答、さらにヒントをもとに回答
 
③時計描写  時計の文字盤を描き、さらにその文字盤に指定された時刻を表す針を描く
 
この検査をもとに『記憶力・判断力』が低くなっている(認知症の恐れ)、少し低くなっている(認知機能低下の恐れ)、心配ない(認知機能低下の恐れなし)という判定が出るそうです。
 
 
 
でもこれでブレーキ・アクセルの踏み間違いをする人を発見できるのでしょうか?
 
この検査は運転とどういう関係があるのでしょうか?
 
どう考えてもこれは病院で行う認知症のスクリーニングテストだとしか思えません。
 
 
 
***ここで筆者の見解です。***
 
本当にブレーキ・アクセルの踏み間違いを無くそうと思うなら、わざと慌てる場面を作り出し、パニック状態の中で踏み間違いを無くす訓練をしなければなりません。
 
おかしいと思ったらすぐにアクセルから足を離し、素早くブレーキに踏みかえる訓練です。(今回の事故はブレーキのつもりでアクセルを踏み続けた)これが出来ないうちは更新させないことです。
 
過酷だと思うかもしれませんが、人間はその場面を繰り返しているうちに慣れてくるものなのです。慣れてしまえばパニックに陥らずに済むことも考えられます(系統的脱感作療法の応用)。
 
***
 
高齢になると体調は変わりやすくなります。若い人や現役世代に比べて、体調変化の幅は大きくなります。
 
昨日は元気だったのに今日は具合が悪くなっている。これは高齢者と同居している家族なら普通に経験することです。
 
したがって本人も気付かないうちに、いつものつもりで運転していると大きなミスを起こしてしまう恐れがあります。車庫入れを何回も繰り返していた、などは、そのサインだったかもしれません。
 
また、『上級国民だから逮捕されない』など、ミスを犯した人へのバッシングはするべきではありません。故意に起こした事故ではないから余計にやり切れないのですが。
 
亡くなった方のご冥福をお祈りします。
 
 
 
 
 
 
 警察の言い分
 
実は昨日、この件について住所地の県警と霞が関の警察庁に電話で問い合わせてみました。県警の方は免許センターの担当者に繋いでいただきました。
 
それによると、認知機能検査は免許更新の目安であり、記憶力、判断力がどの程度かを簡易検査によってみるもの。検査をする〇月〇日〇時の時点における記憶力、判断力であって、その後の経過を見るものではない。したがって免許更新してから次の更新までの認知機能が正常であることを保証するものではないこと。体調の変化については判断しない。病気の疑いがあれば自己申告制度があるし、運転適性相談も受け付けている。
 
というか、問い詰められて悲しい言い訳をしているようにしか聞こえてきませんでした。
 
もう一つは霞が関の警察庁です。受付から担当部署に繋いでもらうのですが、その部署が話し中で繋がらず、3回かけなおしました。
 
3回目も電話応対中です、と言われましたが、こちらも頭にきて呼び出し状態のまま放置していました。20分程度経ち、やっと担当者と話すことができました。
 
やはり今回のこの事故で電話が殺到していたそうです。
 
『認知機能検査で問題なしとされた運転者がブレーキとアクセルを踏み間違える事故を起こしたことについて、霞が関の見解を聞きたい』と言いました。
 
すると、霞が関としての見解は出せないとの回答です。組織内部の意思決定の問題なのだと解りますが、それにしても・・・。
 
その部署は総務課広報なのですが、見解は出せないけれども、あなたのご意見はお伺いします、とのこと。
 
仕方なく今回書いてきた内容を話しておきました。
 
 
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