交通事故防止

運転適性診断について2

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事故防止の過去記事はこちら

事故防止関係の記事も90本近く投稿してきました。読者になって頂き大変ありがとうございます。

私の講座や記事は、あくまで現場の体験を元にしております。

その理由は、聞いている人との距離を埋めるためです。体験から出てきたものとそうでないものは、似て非なるものだと思います。

一般的な事故防止講習などは、知識ばかり詰め込んで同じことを繰り返し流しています。講師の方は交通事故の統計データを駆使して、交差点での事故は全体の50%だとか、信号のない交差点では25%だとか、一時停止で本当に止まっているのはごく僅かであるとか、追突事故で80%が発見の遅れ、低速時の追突事故が多い、だとか。こんなことを聞いて何か役に立つのでしょうか。

だから何だというのか、自分とは関係ない、と思われたら講習の時間は無駄になります。私自身、何度も退屈な時間を過ごしてきました。

聞く方はまたこの話か、早く帰って身体を休めたい、と思う方が自然の反応です。

本当に必要なのは、この人にとっての事故防止なのです。統計データを元にした一般的な事故防止ではありません。

 

そして、現在実施されている運転の心理テストや運転適性診断などは、残念ながら精度が低いと言わざるを得ません。

自分で受けてみれば分かりますが、まあ、この程度かというくらいです。

例えば、他車の運転に腹を立てたことがある、という項目にチェックを入れると、すぐにカッとなる性格です、との評価になります。怒りというのは(心理学でも)人間にとって必須の感情ですから、怒りの感情はあって当然です。まして他車が危険な行動をして来たのであれば、怒るのが当然です。必要なのは、そのような他車がいても、咄嗟の行動を起こして無事に交わせることなのです。そのあとも冷静な運転が出来れば良いわけです。

毎日仕事で運転しているのですから、無謀な他車に出会う頻度は高いですよね。しかし心理テストによれば、どのような場面でも怒らず冷静に運転できる人が優良ドライバーとなるようです。数ある安全運転検査や安全運転テストは決して怒らない人を高得点にしています。決して怒らない人、というのは(心理学上)それはそれで問題があります。

学者先生や専門家と称する人たちが、統計手法とプリテストを繰り返して因子分析の結果、無事故の性格傾向を割り出していきます。従って数多くのデータに基づいているから、これは正当だというのです。

ところで、そのテストの妥当性は、どの位あるのでしょうか。

本当に正確な診断ならば、事故を起こす人を言い当てなければダメですよね。或いは長年無事故で来た人を高得点にしなければならないはずです。何故なら安全運転検査であり、安全運転テストだからです。社会的に望ましい性格を見ているものではないからです。

私が経験した人たちは、はっきり言ってしまいますが、総合で高得点の人が事故を起こすし、低得点の高齢運転者が無事故だったりします。一体何を計っているのか、さっぱり分からないままでした。

警察庁のCRTという反応検査があって、それは今の適性診断にも受け継がれています。青、赤、黄色が画面にに点灯し、被験者はそれに合わせてボタンを押したり離したり、何もしなかったり、ペダルを踏んだり、離したり、という動作を繰り返していきます。はじめはゆっくりですが、段々と情報提示が早くなります。そうすると被験者はそれに追いつくのが精一杯で、慌てて反応すると間違いを起こします。これはミスを誘発しているのです。

そうすると焦燥反応といって、先走りや慌てる、焦り、よく見ないで反応してる、等の評価となり、焦燥反応傾向として現れます。

もうひとつ、画面の右から左に点が流れて行き、途中に目隠しがあって、最後に到達したと思った時にボタンを押すという検査があります。これも同じく焦燥反応傾向と正確性、そして反応の遅れをみています。

二つの検査とも、一般的にいうと若い人は高得点で、高齢者は低得点です。高齢者は反応の遅れ、正確性に問題ありとして出てきます。反応の正確性とスピードを測るものですから、若い人ほど優秀で、高齢になると苦手、というのは普通に想像できるかと思います。ただし、若くて焦燥反応傾向の強い人は一定数います。この場合は役に立ちます。

問題は、運転する上でこのような瞬間的に反応を返さなくてはならない場面が、どの位あるでしょうか。運動神経(機敏な運動能力の意)が抜群でないと事故が起こるとでもいうのでしょうか。得点が低いから事故を起こすと誰が言えるのでしょうか。

もうひとつ言うと、普段からパソコンゲームやファミコンをやっている人なら得意かも知れません。繰り返し練習していると高得点を取ることも出来ます。実際私は空いている時間を使って、機械を動かして試していました。

結論として言えることは、適性診断や安全運転テストで高得点を取ったとしても、それが安全運転の指標であるとは言えないことです。

繰り返しますが、低得点の適齢運転者は無事故歴数十年の人が少なくない、高得点の人でも事故を起こしている、ということです。

 

本当の意味で事故防止とは何か、知りたいと思ったらアクセスして下さい。

 

 

 

 

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