新型コロナウイルス

こどもコロナプラットフォーム:厚労省の嘘がまたひとつ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『ワクチンの効果の検討を目的としたものではないから(厚労省)』という理由で誤解を招く数字を発表して良いわけがありません。20歳未満の41人がコロナ感染で死亡したと報道されれば、コロナウイルスに罹って死亡したと誰でも思うでしょうが、実際にはコロナ以外の死亡数を含んでいる数字である事が分りました。多くは外因死・間接死であって、死後PCR検査の結果陽性だったからコロナ死となっています。意図的な誤魔化しに気をつけることが必要です。

コロナワクチンについてわかってきた事実/世の中を流れを変えていく勉強会

小島 勢二 名古屋大学名誉教授  動画13:10~まで進めて下さい

私は実は小児科医ですので、専門は感染症ではなくて小児癌なんですが、皆さんと情報を共有したいのは、子供のワクチン接種に努力義務を課すことは正当化されるか、というテーマでお話をしたいと思います。

今年の8月10日に小児科学会は5歳から17歳の全ての小児に新型コロナワクチンの接種を推奨しました。この理由としては重症例と死亡例が増加してきている、あるいは重症化予防効果が40~80%認められる、こういったことを理由としてワクチン接種を推奨しました。そうしたところ11月2日にさらに生後6ヶ月から5歳未満、4歳までの全てのこどもに新型コロナワクチンの接種を推奨するという提言が小児科学会から出されました。

一つは国立感染研が9月に出したデータなんですが、日本でも41例の死亡例があるから接種すべきだと。もう一つはファイザーの治験のデータでお子さんのワクチンで70数%のお子さんの効果が得られること。この二つを理由として挙げています。私があれと思ったのは、提言の中で母子手帳ヘの接種記録を行うことが望ましいと書かれています。

実はこの提言は、小児科学会の予防接種対策委員会から出されていますが、実は小児科学会というのは会長が岡先生、そして予防接種対策委員会の担当理事が新潟大学の斎藤先生。そして委員会の委員長が多屋先生、多屋先生はつい最近まで国立感染研の職員でしたね。皆さんご存じだと思いますが、3人とも厚生科学審議会のいくつかの委員会の重要なメンバーで活躍されている先生方です。

9月14日の朝日新聞なんですが、こどもの感染後の死亡が41人になったと。そのうち3人は外因死だったと。私も昨年までは3人くらいでお子さんが亡くなることはほとんど無い、それが急にこれだけ増えたということで、そういうことだったら対応することが必要かなと思いました。一つは基礎疾患がない患者さんで起きている、さらにワクチン未接種者で起きているということを強調しています。

ただこれがYahooニュースに載りますと1,500件以上のコメントがあったんですね。コメントを見てみますと、対象となった41人のうち29人の調査結果しかないのは信頼出来るかと、9月6日に厚労省発表した20歳未満のコロナ死が26人で、41人のうち26人で残りの15人はどういうところから来ているのか知りたいところでした。あるいは、子どものワクチン接種率は20%なんですね。

それで13%の接種率を多くは未接種とするのは言いすぎではないかと。辛辣なニュースに対してコメントが沢山ありました。

一番気になったのは、交通事故死でもコロナ陽性ならコロナ死になってしまう。純粋にコロナで亡くなった人のデータではない。以前から気になっていたところです。

それで私が、メディアに報告されたお子さんの死亡例で集計できたものが17人ありましたので、実際どういう原因で亡くなったのか調べてみました。そうするとコロナが直接の死因、これは基礎疾患がなくて亡くなった方、こういう方が4人いました。そしてコロナが間接、元々呼吸管理しているとか基礎疾患があって、コロナに罹り亡くなった方が5人。

ところが後の8人で半分近くは、実はコロナと関係が無いと判断せざるを得ない患者さんでした。担当医がコロナとは関係ないと言っている方が4人いて、実は血液疾患で亡くなりPCR陽性だからコロナ死になっている、あるいは事故、交通事故など外因死。原因がコロナで直接亡くなったかどうかということが気になるところです。

実は同じような問題がアメリカでも報告されていまして、アメリカのコロナの死因はCDCのNCHSというところから出ていて、もう一つは同じCDCでData Trackerからも出ていますが、NCHSは死亡診断書に基づいて統計して、一方Data Trackerは各州が速報を出してそれを集めたもの。Data Trackerでは頭蓋外傷で亡くなってもPCR陽性ならコロナ死と、正に日本の事故死でPCR陽性事例と全く同じことが行われているようです。

0~17歳のところでData Trackerが1,300人でNCHSが800人ということで500人の乖離が出ています。これが問題になりまして、それに対してCDCはコンピュータープログラムが間違っていたと。直接コロナで亡くなっていない人もPCR陽性だったら入れてしまっていたと、そういうことで、この数は下方修正されました。

10月27日参議院厚労委員会で川田議員が感染研の死亡統計に関して丁寧な説明をすべきではないかと質問しています。そうしたところ、少なくともワクチンの効果の検討を目的としたものではないからとの答弁。

誤解すると思うのは、これがいくつかの報道で、『コロナで死亡のこども、多くがワクチン未接種』、こういった見出しで報道されるとこうしたことが一人歩きしてしまうのではないかと思います。そういう意味では今回の41人はどういうことで亡くなったのかを丁寧に説明すべきと考えております。

もう一つこれはNHK報道ですが、今回の4歳以下のワクチン、これは従来型の武漢株ワクチンですね。この発症予防効果が73%あった。ただ従来型のワクチンは成人ではなかなか効果が得られないということで廃棄処分になるという話があるのに、お子さんで73%もあるのはどうしてかなと。素朴な疑問。

4歳以下のワクチン投与スケジュールです。まず打って3週間空けて2回目を打つ。5歳以上は2回接種です。ところが4歳以下では3回接種になっています。そのあと大体8週間ほど開けて3回目、という形で、日本でも8週間空けるということです。

そして発症予防効果が73%あると。

ただこれだけのデータでは疑問が残る。実際に打った方が良いのか、あるいは控えた方が良いか。そのためにはいくつかのことを明らかにする必要があります。確かに3回打った後の効果が73%ということで、3回打った後というのは打ち始めてから3ヶ月・4ヶ月後なんですね。そういう意味では最初に打った時からどの程度プラセボに比べてあるのか、その効果がどうかを知りたいところです。

あるいは打った後どの程度持続期間があるのか。そして73%というのはBA.2に対する効果なので、BA.2は消失していますので、BA.5に対してどの程度効くのか。2価ワクチンに変更した場合、どの程度の効果が見込めるのか。それ以上にお母さんお父さんが知りたいのは、中長期の副反応。これを知らないと、子どもに打つかどうか判断は出来ないんじゃないかと思います。

この1)に関するデータは、ファイザーがアメリカFDAに承認申請したデータの中に載っていました。それで見てみますと3回接種した後の発症予防効果は75%あるんですが、1回目接種してからの発症予防効果は14%なんですね。-21~とあるのは、場合によってはまだ確定したものではないということです。

これが図で示したもの上(赤)がコロナ感染の累積頻度で下(青)がワクチン群。これは180日、半年までは両群で差がなくて最後になって1例、2例、変わってくると差が出るということでこれを見ると、今から11月に打っても来年の3月、4月までワクチンの効果は出ていないということになるんですね。

もう一つ知りたいのはワクチン効果の持続期間ですね。4歳以下はまだデータが発表されていませんが、5歳から17歳のファイザーワクチンのオミクロンに対する発症予防効果が報告されていますので、これから類推できるかなと思います。実は12歳から17歳の実線に関しては、打ってから1ヶ月間効果はほとんど低下していませんが、ところがこの破線は5歳~11歳なんですが、1ヶ月経つと10%まで効果が減ってしまうんですね。

12歳以上は成人と同じ30μ打ちますが、5~11歳は10μで3分の1、ところが4歳以下は3μで10分の1ですので、どうしても発症予防効果の持続期間が気になるところです。

BA.4、BA.5に対する2価ワクチンが使えるようになったんですが、皆さんご存じのように申請はマウスのデータしかなかったんですね。ただマウスに打ったところ、それまでの従来型に比べて2価ワクチンの方が中和抗体が少し上がるからと、効果が期待できるということだんですが、つい先だって人のデータが出ました。そうしたところ、従来型のワクチンを打ったブースター効果の中和抗体価とBA.5では、中和抗体価に関して差がなかったということなんですね。

そうするとお子さんにこういうものを打って従来型より効果が期待できるかというと、なかなか難しい。そういうことで一番大事なのは、日本で新しいワクチンをこどもに打つ、あるいはオミクロン対応の新しいワクチンを打った場合、リアルワールドでどの程度の有効率があるのか、しっかりしたデータが必要だと思うんですが、実は厚労省が公表するワクチン接種歴別のデータを使えば、実際どの程度効果があるのかということが計算できるわけなんですね。

ところがこういうものが9月になってから公表されなくなりました。その点について川田議員が健康局長に質問したんですね。そうしたところ、厚労省が今まで公表していたワクチン接種歴別の新規陽性者数データは、ワクチンの有効性を検討するためのものではないとの答弁です。ワクチンの有効性については別に研究デザインをして研究することを考えていると。そういうことをやっていただければと思うんですが。

ワクチンの効果を見るものではないと健康局長は言われたんですが、このデータを使って、例えばオミクロンでも効果がありますよと、未接種では766人感染したが接種すれば半分になったと、これを使って有効ですよと言っていたんですね。4月25日、厚労省のデータ改ざん(接種歴不明を未接種者に算入)が明らかになった日以降、こういうデータが発表されなくなりました。

次に、超過死亡が気になりますので情報を共有したいのですが、2月、3月が増加。

8月になって超過死亡が増加したと。

実は韓国でも同じように過去最大の超過死亡が起きている。

ノルウェー、ヨーロッパでも今年の8月にかつてないほどに死亡例が増えたと。

これを見ると確かに韓国、日本の超過死亡とコロナによる死亡が一致しているんです。

ただ、ここに大きな差がある。上が(青)超過死亡、下(黄色)がコロナによる死亡で3万人の差がある。これがどうして起きたかをはっきりさせることが必要。

韓国でも全く同じことが起きています。

これに関して、接種とは因果関係が無いということだったんですが

そこで言われているのは、医療がひっ迫したからだとか、あるいは自殺が増えたからこういうことが起きたんだという報道がされているんですが

実際にそれを見ても亡くなった患者さんで超過死亡の中に占める率は多くないので、ほとんどは分らない原因で超過死亡が起きているわけですね。

ニュージーランドと日本において、ワクチンの接種率と超過死亡が非常に良く相関していると

そういうことを考えると、超過死亡の増加にワクチンの関与があるかと川田議員が質問したところ答弁は、判断は難しいという。少なくとも2月には決してそういうことはないと言ったんですが、今回は判断が出来ないと。超過死亡に関しては国民の関心も非常に高いですし、実際ワクチン接種を進めるに当たってはこういった疑念を払わない限りなかなかな進まないと思うんですね。そういう意味では、是非はっきりさせていただければと思います。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

6 + eighteen =