【各国比較】ブースター接種とコロナ死者数/犬房春彦(ルイ・パストゥール医学研究センター/医師・医学博士)
今日はブースター接種とコロナ死者、イスラエルの奇妙なグラフ、そして各国の比較をします。
イスラエル、モンゴル、ニュージーランド、エチオピアは同じ様な動きなんですね。それと日本とインドを比較してみます。
このビデオの要旨ですが、日本は4回目接種の拡大が始まりました。これは重症化や死亡対策ということで、4回目を接種すると重症化や死亡も防ぐことが出来る、という意味だと思います。3回目接種をブースター接種、4回目接種をブースター接種2回目というそうです。イスラエルのブースター接種、それからコロナ死者のグラフを見てみますと、非常に奇妙なパターンが見つかりました。
こちらがイスラエルのコロナ死亡者の累計数とブースター接種率をプロットしたものです。死亡者はかなり高くて、100万人あたり1200名、日本の5倍近くあります。そしてブースターの接種率が、このグラフの途中で急激に上がっているところがあるんですね。そして赤印で示したように、それからしばらくの時間をおいて累計死者数が同じようなパターンで上がっていることが見て取れます。
では、モンゴルのデータを見てみましょう。モンゴルの接種率は30%程度で低いのですが、ブースター接種が始まってから累計の死者数はご覧のように、同じようなパターンで上昇していきます。
ニュージーランドも見てみましょう。ブースター接種が始まって少しのインターバルがあってから、累計の死者数が同じように上がっていることが明らかになっています。
アフリカのエチオピアを見て見ましょう。エチオピアもブースターの接種率が上がった後に、累計死者数が増えています。
違うパターンの国を見てみましょう。インドは接種率も非常に低いんですが、かなりの死者が出ています。そして、ブースター接種率が現在かなり上がってきたのですが、今後どうなるかというのは分りません。
日本のデータを見てみましょう。累計の死者数は合計で250名(100万人あたり)ですが、今、ブースター接種率がドンドン上がっている状況です。ここからどういうことが起こるのかは、私にも想像がつきません。
これは前回も出したスライドですが、イスラエルと日本のブースター接種率が、40%を越えるまでにですね、約6ヶ月間の時間差があります。今は、日本はイスラエルよりも多いブースター接種を行っているのですが、今後イスラエルのようにならないことを願うばかりです。
4月6日共同通信記事。イスラエル工科大から発表された4回目接種の効果です。4回目接種から1ヶ月後には、3回接種のみの場合と比べて感染リスクが半減したが、2ヶ月後には、ほぼ差がなくなった。つまり感染リスクに関しては、2ヶ月後には効果がなくなったということですね。一方重症化リスクは、1ヶ月後の時点で7割減となり、それから半月は効果を保っていたが、長続きするかどうかは不明、ということで米国の超一流雑誌『ニューイングランド・オブ・メディスン』に掲載されています。
コロナ感染を起こすと、ROS:酸化ストレスが身体の中で増えて、サイトカインストームを引き起こしたり、重症化に関連するという図です。ワクチン接種でも同じように、酸化ストレスが上昇することが明らかになっています。
ワクチン接種後、「フィッシャー症候群」発症報告。外眼筋麻痺、腱反射消失、歩行障害。/犬房春彦(ルイ・パストゥール医学研究センター/医師・医学博士)
ワクチン接種後歩行障害に関する論文を紹介します。そして、あの方もフィッシャー症候群かということについてもお話をします。
フィッシャー症候群という病気がありまして、歩行困難と外眼筋の麻痺が特徴です。そして、ワクチン接種後、フィッシャー症候群の論文を紹介します。フィッシャー症候群の3徴候は、運動失調、つまり歩行困難、歩けなくなるということなんですが、それと、外眼筋麻痺:目の周囲が動かないというようなことが起こります。そして、腱反射、これが消失するということです。
この病気は免疫介在性ニューロパチー、神経の自己抗体が出来る疾患で、酸化ストレスが非常に上がっている病気です。このフィッシャー症候群はギランバレー症候群とも共通点が多いのですが、GQ1b抗体というものが血液で上昇しています。治療法ですが、ほとんど無いのですが、免疫グロブリン点滴が行われているようです。
コロナワクチン接種後にフィッシャー症候群が発生したという論文が、沢山出ています。赤色で示した論文では45例のフィッシャー症候群をまとめていますので、全世界では100例近くの報告があるのではないかと考えています。
その中の論文の一つを見てみましょう。これは日本から出された論文ですが、sars-cov-2ワクチン接種後のミラー・フィッシャー症候群というタイトルで、ワクチンを打ってその後、外眼筋麻痺が発生しています。この症例では、入院されて3ヶ月後に症状が改善されて退院が可能となっています。
さて、この方もフィッシャー症候群ではないかと、私が考えている方がおられまして、63才で重要な仕事につかれています。接種状況は記載の通りですが、今年の1月には歩行に杖が必要であったと。そして3回目の接種後には車椅子になられているようです。ニュース映像を見ますと、外眼筋麻痺がありますので、フィッシャー症候群ではないかと私は考えております。
さて、フィッシャー症候群が疑われた、GQ1b高値の方の抗酸化治療の経験があります。70歳代の女性で2021年6月には車椅子が必要だったんですが、私の開発したTwendeeNtcontrolを飲み始めていただきました。そうしますと5ヶ月後には歩行がかなり改善して、車椅子が要らなくなったと報告をいただきました。K大学病院でグロブリンの点滴治療も受けたのですが、前後を比べますとほぼ効果がなかった、という風におっしゃっています。
質疑応答【第22回日本抗加齢医学会総会のシンポジウムより】/犬房春彦(ルイ・パストゥール医学研究センター/医師・医学博士)
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mRNAワクチンが引きおこす、認知症とエイジングの予防【完全版】/犬房春彦(ルイ・パストゥール医学研究センター/医師・医学博士)