他の医クラとは違う研究者のレベル。3時間弱の長い講義となります。途中休みを入れて視聴して下さい。後半に行くに従い難解になってきます。
【生配信】7月1日19時〜 今さら!?尾身発言“ワクチン、感染防止効果あまりなかった““打っても感染した人が多い“ /接種長期後の副反応、研究最前線 小島勢二名古屋大学名誉教授インタビュー
浜松市
AGORA「そこまで言って委員会」での尾身茂氏の発言について

kuppa_rock/iStock
先週、読売テレビが放送した「そこまで言って委員会」での尾身茂元コロナウイルス感染対策分科会会長の発言が話題になっている。

尾身氏は、コロナワクチンに効果があったのかという質問に対し、
感染予防効果はなかった。若者や子どもにはうつメリットはなかった
と答えている。コロナワクチンに感染予防効果がないことを示すきっかけとなった厚労省のデータ改竄を、筆者は3年前に指摘しており、尾身氏の発言は遅きに失した感がある。

この発言については、多くのコメントが寄せられているのでここでは触れない。
今回、取り上げるのは以下の発言である。
ワクチンの重症化・死亡予防効果は明らかで、国際的にも確認されている。
尾身氏は、埼玉県が発表したワクチン接種回数別の新規陽性者の致死率を示し、コロナワクチンの死亡予防効果を強調した。確かに、埼玉県の発表では、90歳以上の未接種者の致死率は、11.1%(60/540)で、5回接種者の2.8%(56/1986)の4倍である。(図1)

図1 埼玉県におけるコロナワクチン接種回数別の致死率
埼玉県ホームページ
コロナワクチンによる死亡予防効果の検討は、
- 全ての死因すなわち全死亡
- コロナ感染による死亡
- 全死亡からコロナ感染死を除いた死亡
を指標に行われている。埼玉県の調査は、新規感染者を対象にしていることから、コロナ感染死の予防効果を検討したものと考えられる。
交通事故死でもPCR陽性ならばコロナ感染死としてカウントされるように、コロナ感染死か否かを判定するのは、必ずしも容易ではない。また、ワクチン接種後に心血管障害などの副作用で死亡する症例もあることから、研究者の間では、ワクチンのメリットとデメリットを総合的に評可するには、全人口を対象とした全死亡率を重視すべきだという意見が強い。最近の研究の多くは、ワクチンの死亡予防効果は全死亡率で評価している。
埼玉県の調査は、2022年10月21日から2023年3月25日に、新規感染者として登録された409,226人のうち死亡した975人を対象に、年齢別、ワクチン接種回数別の死亡数を比較したものである。2022年10月から2023年3月の埼玉県の全死亡数、コロナ感染死は、40,553人、1,983人なので、この期間に埼玉県で経験したコロナ感染死の半数を対象とした調査結果であり、全体を反映したものではないために信頼性が低い。
今回のようにリアルワールドデータを用いてコロナワクチンの死亡予防効果を検討した研究のなかで、全国民を対象にしているのは、英国国家統計局の解析結果を用いた研究のみである。

埼玉県の調査は、各接種群の感染者数を分母に、死亡数を分子にして致死率を出したものであるが、英国国家統計局は、各接種群の観察期間が異なることから人年法を用いて死亡率を計算している。すなわち、1人の対象者を1年間観察した場合の観察期間を1単位として、10万人年あたりの死亡数で比較している。
神奈川県は、埼玉県と同様に、2022年7月1日から12月20日に集計した65歳以上のコロナ感染高齢者におけるワクチン接種回数別の死亡例の割合を検討している。(表1)

表1 神奈川県におけるコロナウイルス感染高齢者におけるワクチン接種回数別の致死率
神奈川県健康医療局医療危機対策本部発表データを改変
分母はコロナ感染者数であり、分子は死亡数なのでコロナ感染における致死率の検討である。集計された感染者の総数は147,374人で、うち死亡数は850人であった。このうち、ワクチンの接種回数など詳細な情報を把握できたのは、それぞれ、77,008人、425人と半数に過ぎなかった。
未接種者、1回目、2回目、3回目、4回目、5回接種群の致死率は、それぞれ、1.42%、1.27%、0.97%、0.55%、0.33%、0.21%で、接種回数を重ねるごとに低下した。とりわけ、3回以降の追加接種を受けることで、未接種者と比較して1/3〜1/7に致死率は低下し、ワクチンの有効性を示すデータであった。
しかし、わが国で5回目接種が始まったのは、2022年10月20日からなので、未接種群と比較して、5回接種群の観察期間は短い。そこで、人年法によって、未接種群と5回接種群の1,000人年あたりの死亡数を比較すると、未接種群が29.6人、5回接種群が36.0人とワクチンを5回接種した群の方が未接種群よりも、かえって死亡数が多いという結果が得られた。
この結果は、観察期間中に5回目接種が進行中であることに加え、コロナ感染死においては、感染から死亡するまでに時間を要することから、致死率の検討であっても、人年法を用いた検討を加えるべきであることを示している。
ワクチンを接種するほど死亡率が下がるという神奈川県の発表は本当か?

なお、リアルワールドデータを用いた観察研究で考慮しなければならないバイアスにGuarantee-Time Bias(GTB)がある。このバイアスは、ワクチン接種歴と死亡率を検討する場合にも生じる。
図2を例にGTBを説明する。ワクチン接種を希望しなかった5人のうち3人は、観察期間中に死亡してしまった。一方、ワクチン接種を受ける予定の5人のうち、2人はワクチンを接種する前に死亡してしまったが、ワクチン接種した3人のうち死亡したのは1人のみであった。
未接種群の死亡率は5/7(71%)、ワクチン接種群の死亡率は1/3(33%)となるで、ワクチンの死亡予防効果を示す結果となる。しかし、未接種群は、ワクチン接種を受けることなく死亡した症例が加わるので、常に不利な扱いを受けることになる。英国国家統計局は、GTBに対処するために観察期間を1ヶ月と短期間にして、ワクチン接種回数毎の死亡率を検討している。

図2 Guarantee-Time Bias(GTB)とは
ワクチンの効果を評価する場合には、健康者バイアスも重要である。ワクチン接種を開始した早期には、接種者は未接種者よりも健康と考えられ、接種者の死亡率は未接種者よりも低いという結果が得られる。ワクチンの効果はコロナ感染による死亡を減少させることにあるが、多くの研究では、全死亡からコロナ感染死を除いた場合にも、ワクチン接種群は未接種群よりも常に死亡率が低い。このことは、健康者バイアスの存在を意味している。
そこで、浜松市の開示データを用いて、90歳以上におけるワクチン接種回数別の全死亡率の検討を行った。(図3)

図3 浜松市におけるワクチン接種回数別の10万人年あたりの死亡数の比較
藤川賢治氏の2022年11月〜2023年3月の解析データをもとに作成
英国国家統計局の方法に倣って、埼玉県の発表と同時期の2022年11月から2023年3月における各月の全死亡率を人年法で求めた。2〜4回接種群の死亡率は常に未接種群を上回った。すなわち、ワクチンの死亡予防効果は確認できなかった。ところが、5回接種群の死亡率は、他の接種群と比較して著しく低く、未接種群をも下回った。この現象は、健康者バイアスで説明が可能である。最終回の接種者は、前回接種者のうち接種可能な健康者のみに限られるので、死亡率は低くなる。
尾身氏は、コロナ感染者を対象にして、未接種者の致死率は11.2%であるのに、5回接種すると致死率が2.8%に低下することから、ワクチンの死亡予防効果は明らかだと断言したが、ワクチンの死亡予防効果を、浜松市の全人口を対象に、人年法を用いて、さらにGTBを考慮して毎月の全死亡率を検討すると、尾身氏の主張を裏付ける結果は得られなかった。浜松市の結果は、イギリスやイタリアなど海外からの報告と一致する。
リアルワールドデータによるコロナワクチン接種回数別全死因死亡率の検討

日本のように8回のコロナワクチンを接種している国は他に見られない。図4に埼玉県における年間死亡数の推移を示す。

図4 埼玉県における年間死亡数の推移
宜保美紀氏作成
コロナの流行が始まった2020年には死亡数の増加は見られなかったが、コロナワクチンの接種が始まった2021年から、超過死亡が見られるようになった。超過死亡数は、2024年になっても高止まりである。
コロナワクチンによる死亡予防効果は明白であると主張する尾身氏は、世界でもトップのコロナワクチンの接種回数と接種率を誇りながら、超過死亡数が高止まりしている日本の現状をどのように説明するのだろうか。
「コロナワクチンに感染予防効果がなかった」という尾身氏の発言に注目が集まっているが、「コロナワクチンの重症化・死亡予防効果は明らかである」という発言に対しても検証が必要である。
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2025年6月20日 ここのサイトからAmazonへ飛んでいく人が多いので、都度改訂するよりもここに書いた方が良いのかも知れません。
めまいにしても無呼吸にしても肥満の人が多いと思います。その解決策は、すばり植物油を断つこと。そして油は肉や魚から摂る。筆者は今から1年前に植物油をやめて、体重が大幅に減っています。一時期は68㎏ありましたが、今は60㎏です。体調が良い自己ベストは62㎏ですから、一気に改善したことになります。痩せるサプリなどは全く必要ありません。もし仮に不具合があればここで真っ先にお伝えします。現代人は油の摂りすぎだと言われますが、何でもかんでもで、お菓子の中にも入っており、油のないものは南部煎餅くらいです。
それから首の前側を緩める方法ですが、どうも指導の方法が難しいようで、色々考えました。喉仏を挟むようにして、ごく小さい範囲を緩めることから始めて段々大きくしていくのが良いと思います。いずれ改定時に載せていきたいと思います。
※ コメントを付けて戴きました。嬉しさ一杯。自分では書けないんですよね。連絡できませんが、ありがとうございます。脳梗塞の症状より、めまいの方がもっと辛かったと思いました。
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2024年10月25日に日本でレビュー済み
※ 変形性ヒザ関節症の本が削除されました。価格変更申請が問題だと思いますので後でまた出版したいと思います。どちらも解消まで2~3ヶ月はかかりますので、冬の今から取り組んでおいた方が良いと思います。
医療でも治らない病気が多くあります。無呼吸症はCPAPを外して初めて治ったということが出来ます。めまいは残念ですがなくす薬はありません。でも医療で治せないからといって全ての対処法が無効なのでしょうか。私の経験からいうと、医療で治せないからこの方法が有効だと言いたいのです。ここで紹介している方法は人の手を煩わせることなく自分で実施できるものです。何年も治らない重症の方をお待ちしております。
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腱鞘炎が酷くなると何もしなくても痛みが襲ってきます。日常生活を痛みなく送るためには、速やかに解消することが必要です。
@nshinchan2786
1 日前