株主資本主義の内容を聞いて、正直驚きました。これほど酷い事をやっているとは思いませんでした。
しかし、これを推進してきたのは自民党政権であり、安倍政権なのです。安倍首相は日本を取り戻すどころか、外資を導入して日本を投資の対象とし、企業が上げた利益を株主がまるごと奪い取っていく。まさに売国政権というほかはありません。このまま行くと、最後の一滴まで搾り取られるでしょう。アベノミクスの成長戦略とは、日本が豊かになっていくことではなく、外資の株主が豊かになり、成長することだったのです。
かつて日本型経営と言われたものは、年功序列、終身雇用、企業内組合で言い表されますが、売り手も買い手も利益を得、さらにその事が社会貢献にもなるという三方良しの企業経営を指すものだったわけです。従業員は会社への所属意識が高く、人材育成にも研究開発にも力を入れることが出来、短期ではなく長期にわたる視点を持って経営がなされていました。それこそが日本が隆盛を極めた時代でした。
株主資本主義がいう会社は株主のものであり、弱肉強食で全ての利益を総取りするという行動は正しいのでしょうか。
特番『岸田内閣の”新しい資本主義”とは何なのか?株主資本主義から考える』ゲスト:(株)アシスト代表取締役 平井 宏治氏
株主利益が最優先。利益追求のための人員削減が肯定される。
従業員に支払う給与は会計上のコストに過ぎない。人件費である固定費を可変費用にするためには、賃金抑制と早期定年制、非正規労働者を導入し、外国人労働者と競合させ賃金を下げる。
取引先、下請け企業に支払う代金も、会計上のコストに過ぎない。徹底した仕入れ価格低下の要求、付加価値を認めない。
株主が企業を監視するために3ヶ月毎に決算。それに加えて毎月の業績を公表する企業まである。
企業の長期的な成長ではなく、短期的な損益重視。株価の価格変動が中心で、企業を投資対象としてみる。
弱肉強食、株主総取り。
M&A(PE)ファンドは投資家から資金を集める時に年率25%を最低ラインとして確約、¥100が5年後には¥305になる。
対象の会社に役員を送り込んで、平均で5年後に転売する。
この5年間で徹底したコストカット。リストラ、資産の売却。駅前に本社工場があれば売り払い、配当としてお金を抜いていく。その会社は賃貸物件に入る。
自己株取得、増配要求、研究開発投資はなるべく抑えて配当へ、設備投資も抑えて配当へ。
正社員を減らして契約社員を増やし、賃金を変動費にして、なるべく抑える。