新型コロナウイルス

BPO:NHKの放送倫理違反を認定

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事の経緯を考えると捏造としか思えないNHKニュースウォッチ9が、BPO放送倫理検証委員会で放送倫理違反があったと判断した。

青山弁護士による見解は次の通りです。

青山 まさゆき on X: “NHKが、ワクチン接種後死亡者ご遺族へのインタビューを、コロナ感染症死亡者ご遺族と偽ってNW9で放映した件、BPOの放送倫理委員会が「放送倫理違反」を正面から認めた。 NHK発表より、事実調査も内容も、一歩も二歩も踏み込んでいる。17頁に及ぶ決定の要旨は次のとおり 1/7 https://t.co/mjtvOtpUQ1” / X (twitter.com)

青山 まさゆき
 
@my_fc1
NHKが、ワクチン接種後死亡者ご遺族へのインタビューを、コロナ感染症死亡者ご遺族と偽ってNW9で放映した件、BPOの放送倫理委員会が「放送倫理違反」を正面から認めた。 NHK発表より、事実調査も内容も、一歩も二歩も踏み込んでいる。17頁に及ぶ決定の要旨は次のとおり 1/7 bpo.gr.jp/?p=11824&meta_

最初に「遺族の紹介を依頼したのはワクチン接種後に亡くなった人の遺族の団体(NPO 法人)であった。その時点で担当者はNPO法人がワクチン接種後に亡くなった人の 遺族の会であることは明確に認識しており、NPO法人側からワクチン接種後に亡く なった人の遺族が紹介されることを予期できたはずだ」2/7

とNHKの言い訳を排斥し、次に「取材相手への説明も極めて不十分であった。〜NPO法人の理事長宛てに取材 目的や趣旨等を記載した取材要項を送付したが、そこには1分のエンドVでの放送予 定であることや、ワクチンの問題を扱わないことについては記載されていなかった。〜(3/7)

ワクチン接種の被害者遺族の団体に取材の申込みをしている以上、放送局が何らかの 形でワクチンの問題を伝えてくれるだろうと取材相手が期待するのは当然であろう」と指摘し、さらに「短いエンドVの中で、大切な 家族を亡くした3人の遺族の声を一言ずつ切り取って、合計わずか24秒で伝える〜(4/7)

という編集の仕方それ自体に問題があったことに気が付く。どのような経緯で亡くなっ た人の遺族であれ、ニュース番組における「人の死」の伝え方として、それはあまり にも「軽かった」のではないか」と重大な問題提起。報道される側の立場に思いをいたした、報道側が忘れ去っている点の指摘だ 5/6

以上を踏まえ、最後に「NHKのニュースや番組は正確でなければならない。 正確であるためには事実を正しく把握することが欠かせない。〜取材や制作のあらゆる 段階で真実に迫ろうとする姿勢が求められる。 ・番組のねらいを強調するあまり事実をわい曲してはならない〜(5/7)

「取材相手には誠実に接し、互いの信頼を大切にしなければならない。取材される側 の人権を尊重し、相手の立場に立って考えることが大切である。 ・取材にあたっては、番組および取材の意図を事前に十分説明し、理解を得る。〜(6/7)

(これら)いずれの項目にも、反し ている。 以上から、委員会は、本件放送には放送倫理違反があったと判断する」。なお、ご遺族のコメントはおって発表される予定 7/7 bpo.gr.jp/wordpress/wp-c

BPOがまともに仕事をしたのは初めて。少しでもご遺族の気持ちが救われる事を祈ってます。真摯に受け止めるだけなら、誰でもできる。変更報道の原因の公開や今後の対策について、報道すべき。できなければ、今後のNHKの取材拒否とNHK受信料凍結をするべきと思います。などのコメントがありました。

放送倫理検証委員会 委員会決定

第44号

NHK『ニュースウオッチ9』新型コロナワクチン接種後に亡くなった人の遺族を巡る放送についての意見

2023年12月5日 放送局:NHK

NHKは2023年5月、『ニュースウオッチ9』の中で「新型コロナ5類移行から1週間・戻りつつある日常 それぞれの思い」という1分5秒のVTRを放送した。3人の遺族のインタビューが含まれており、そこには「父を亡くした〇〇さん」などのテロップがつけられていた。前後の脈絡などから3人は、家族が新型コロナウイルスに感染して亡くなった遺族であると受け取るのが自然な映像だった。

しかし実際には、3人は、ワクチン接種後に亡くなった人の遺族であった。
委員会は、ワクチン接種による被害を訴える遺族を、新型コロナウイルス感染によって亡くなった人の遺族と誤認させるような放送が、なぜ、どのようにしてなされたのか検証する必要があるとして、同年6月の委員会で審議入りを決めた。関係者のヒアリングや議論を重ね、次のような事実を認めた。

①VTR制作担当者と直属の上司は、コロナウイルスに感染して亡くなった人と、ワクチン接種後に亡くなった人を、広い意味で、コロナ禍で亡くなった人にかわりないという不適切な認識をして放送に臨んだ。②この担当者はインタビュー取材の相手である遺族に対し、ワクチンの問題を放送で扱わないという自分の意図を明確に説明せず、取材者としての基本を実践していなかった。③この担当者が取材経験などの面で十分とはいえないにもかかわらず、組織内で十分なサポートを受けていなかった。④放送前に行われた試写において、適切なチェックがなされなかった。

以上のことから委員会は、放送が放送倫理基本綱領やNHKの放送ガイドラインに反しているとし、放送倫理違反があったと判断した。

 
Ⅰ はじめに
2019年12月から3年以上にわたって続き、国内外で多くの感染者、犠牲者を出してきたコロナ禍。2023年5月8日、国は新型コロナウイルス感染症の分類を
それまでの2類相当から季節性インフルエンザなどと同じ5類に変更した。これに伴って、感染者や濃厚接触者の外出自粛要請などがなくなり、マスク着用も個人判断となった。街には人々のにぎわいが戻り、海外からの旅行者も徐々に増え、世の中は次第にコロナ禍前のような雰囲気へと変わり始めた。
5類移行から1週間目にあたる5月15日、日本放送協会(以下「NHK」という)は、夜のニュース番組『ニュースウオッチ9』のエンディングで「新型コロナ5移行から1週間・戻りつつある日常 それぞれの思い」という1分5秒のVTR(以下「本件放送」という)を流した。このVTRの中には3人の遺族のインタビュー(合計24秒)が入っていた。
 
そこには「夫を亡くした〇〇さん」、「父を亡くした〇〇さん」、「母を亡くした〇〇さん」(放送では実名)というテロップが付けられていた。このテロップやその前後の脈絡から、3人は家族が新型コロナウイルスに感染して亡くなった遺族だと受け取るのが自然な映像であった。しかし実際には、3人はいずれもワクチン接種後に亡くなった人の遺族であった。
放送終了後、遺族らをNHKに紹介したNPO法人の理事長から「なぜワクチンについて触れないのか」という抗議を受けたほか、SNS上でも「事実を隠蔽している」といった批判の声が相次ぐ事態となった。翌16日、『ニュースウオッチ9』のキャスターが前日の放送に触れ、3人はワクチン接種後に亡くなった人の遺族であることを認め、謝罪した。またNHKは、同じ内容のおわび文をウェブサイト上に載せた。放送倫理・番組向上機構 [BPO] にも、視聴者から400件を超える多数の意見が寄せられた。
ワクチン接種による被害を訴える遺族をコロナウイルス感染によって亡くなった人の遺族と誤認させるような、ニュース報道の基本を踏み外した本件放送は、なぜ、ど
のようにしてオンエアに至ったのか。委員会はそのプロセスや背景を詳しく検証する必要があると考え、2023年6月の委員会で審議入りを決めた
 
 

 

 

 

 

 

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