松田学のニュース解説 新型コロナ最新情報 オミクロンの正体72<本編>
井上 正康 大阪市立大学名誉教授
新型コロナ感染者増加 夏に増加するのは冷房の効いた室内か 沖縄で医療ひっ迫
多くのウイルスの感染力は冬の低温乾燥状態で長期間維持されやすく、冬に流行るインフルエンザや風邪はその典型例である。『新型コロナも乾燥した冬季には体外で感染力を約2週間維持できる事」が論文報告されている。一方、「手足口病(エンテロウイルス)やプール熱(咽頭結膜熱ウイルス)などは6~8月がピーク」で夏場に罹り易いウイルスである。感染条件はウイルスの種類や分子特性のみならず、宿主の生活環境や免疫状態などで異なる。変異速度が速い新型コロナ変位株は、感染後の免疫力変化と新株の感染力とのバランスで季節と無関係に波を刻む様になった。『旧型コロナの70倍もの感染力を獲得したオミクロン変位株は季節性を失い、人間の生活や行動様式と独立に感染波を形成するウイルスに進化している。しかし、オミクロン株は基本的に喉風邪型なので、口腔の自然免疫力を維持する生活様式が重要である。
インフルエンザの免疫はできているが、日本人の新型コロナへの免疫がまだ4割なので流行しやすい
「新型コロナへの免疫が未だ4割なのでインフルより流行しやすい」は完全な誤解である。旧型コロナウイルスに比べて感染力が6倍増強した武漢型コロナによりウイルス干渉でインフルエンザが駆逐された。初期オミクロン株の感染力は旧型コロナの60倍も高く、約10日間で集団内の50%に感染拡大した。その後、日本人の多くが~第8波で3回も無症候性感染しているが、その一部が喉風邪を発症している。喉風邪型のオミクロンには口腔内の自然免疫系が重要であり、速やかに低下する血中抗体などは限定的な役割である。大半の医師がオミクロンの基本特性を知らず、メディアに煽られてワクチンヒステリーに陥っているのが日本の現状であり、これが米国巨大製薬企業の餌食にされている理由である。
他国に比べて日本の感染が多い理由は
今回の「mRNAワクチンには『抗原原罪やIgG4による免疫抑制効果がある事実』が判明しており、それがブレイクスルー感染や日和見感染症増加の主因と考えられている。日本はワクチンの接種率でもコロナ感染率でも世界一の一人負け国家となっている。世界的には感染者が増えている国は少なく、日本の流行状況は異常な現象である。現時点での世界的流行はオミクロン株XBB系統が主流で免疫回避しやすいが、感染者数が日本ほど異常に急増している国は見られない。
豊田真由子元議員:世界各国でも日本と同様に感染拡大が起こっており、日本だけではない
オミクロン株が世界中で感染拡大している事は事実であるが、豊田元議員の発言は誤りである。彼女は『ワクチン接種率で世界一の日本が感染率でも世界一である事実やmRNAワクチンが免疫抑制作用でブレイクスルー感染や日和見感染を激増させている事実を知らない政治家である。正確な知識のない素人や自称専門家は慎重に発言すべきである。
抗体保有率が国内で最も高い沖縄で感染が最も広がっている
『感染やワクチン接種による免疫は何れも時間経過とともに低下する事』は事実であるが、『自然感染による免疫力はワクチンのスパイクで得られる免疫力より総合的で遥かに有効』である。『ワクチン接種率が最も低い沖縄は、抗体保有率が最も高い地域』でもある。ワクチンで得られる血中抗体やNK細胞は。喉粘膜標的型オミクロンの感染予防には重要ではなく、主役は口腔内の好中球(神風細胞と呼ばれる白血球)やIgAである。尚、『血中抗体価の変動からオミクロンへの感染予防効果や重症化予防効果期間を議論する事』はナンセンスである。
「途上国を中心に、マラリア(62万人;2021年)、結核(150万人;2020年)、HIV/AIDS(65万人;2021年)、季節性インフルエンザ(30-65万人)など、年間数十万~数百万人の死者を出す感染症は沢山ある」 新型コロナ「第9波」の議論が分かれる中、私たちはどう行動すべきか… 豊田真由子「この3年間の教訓を胸に、社会と日常をしっかり回していくべき」(まいどなニュース) – Yahoo!ニュース
人類の歴史は感染症との戦いでもあり、地球規模で様々な感染症がある。『新型コロナが5類に格下げされた』が、それは『喉粘膜標的型のオミクロンのリスクが季節性インフルエンザ以下である事』を意味する。従って、『3年前までのインフルエンザと同様の対処で良い。自然感染による抗体保有率は「全国平均で42.0%であり、年齢別抗体保有率も「16-19歳60.5%、20-29歳53.0%、30-39歳51.4% 、40-49歳46.0% 、50-59歳36.2%、60-69歳28.8%」と年齢依存性を示している。抗スパイク抗体の血中半減期は短いので、ワクチンは有害無益である。豊田真由子氏が「3年間の教訓を胸に、社会と日常をしっかり回していくべき」と述べているが、これには『非科学的な政策を暴走させず、逆効果となる危険な遺伝子ワクチンを接種させない事』を基本に考える必要がある。
「5類で入院調整機能がなくなったことが沖縄での医療ひっ迫の原因になっている」
現在、日本で流行しているのは「免疫回避能の強いオミクロンXBB系統」であり、感染力が強いので全国民が無症候性感染するが、一部は発熱、咳、咽頭痛などの喉風邪症状を呈する。沖縄県が全国平均より高い感染率で医療現場が疲弊しているとされているが、重症化のリスクは低く、過剰反応すべきではない。5類に格下げ以降は全医療機関が診察可能であるが、これまで沖縄では中核病院の僅かなコロナ病床で対応してきたが、その体制も変わっていない。喉風邪であるオミクロンに対して『全ての医療機関が速やかに対応する様に指導すること』が大切である。
新型コロナへの感染で精液の質が低下するという報告 スペイン 新型コロナ軽症でも「精液の質」低下のリスク、欧州ヒト生殖医学会で報告 | ヘルスデーニュース | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)
スペインの不妊治療中の男性45人(平均31歳)で『新型コロナ感染後に精液の質が低下する可能性』が報告された。精巣のACE2受容体は少ないが、感染するとその細胞の機能が障害される可能性がある。ドイツでの「mRNAワクチン接種後死亡者の法医解剖で『睾丸には精子が存在せず、多量のスパイク蛋白が産生している衝撃的事実』が判明した。ポリエチレングリコール(PEG)処理されたmRNAワクチンは、左側頸静脈から血中に入り、血中を長期間循環しながら全身組織に取り込まれ、そこで様々な障害を誘起する。血中のワクチン粒子は異物処理臓器である肝臓や脾臓に多く蓄積する(約30%)が、次いで骨髄、卵巣、副腎、精巣上体などの順に多く集積する。この為、『mRNAワクチンでは自然感染よりも遥かに深刻な全身性病態が誘発される。mRNAワクチンは卵巣や精巣上体に高濃度に蓄積されるので、男女を問わず生殖世代には有害無益であり、接種させてはならない。『多くの学生や若者にmRNAワクチンを同調圧で接種させた日本では、不妊に悩む生殖世代が激増する可能性が高い。厚労省には『オミクロンに濡れ衣を着せずに、ワクチン後遺症を早急に調査して科学的に対応する義務』がある。
イベルメクチンは新型コロナに有効か?北里大の論文 Efficacy and safety of single-dose ivermectin in mild-to-moderate COVID-19: the double-blind, randomized, placebo-controlled CORVETTE-01 trial – PubMed (nih.gov)
対象者約1000人の新型コロナ患者をイベルメクチン投与群とプラセボ群に分け、ウイルスが陰性化するまでの時間を二重盲検ランダム化比較試験で解析したが、『治療効果』は認められなかったことから、新型コロナに対して保険診療でイベルメクチンを処方できなくなる。『抗寄生虫薬であるイベルメクチンは武漢型コロナのスパイクのACE2受容体結合部位(RBD)に吸着して感染を阻害する』と考えられてきた。しかし、オミクロン株は主に喉粘膜にACE2非依存性に感染する非受容体型ウイルスであり、『血中での感染防御を考える事はナンセンス』である。残念ながら、北里大学での治験が開始されたのはオミクロン蔓延後であり、私は当初から『今回の治験では無効との結果が得られる可能性』を指摘していた。『オミクロン時代にはイベルメクチンの役割は限定的』と考えられるが、『mRNAワクチンが体内で産生するスパイクはACE2標的型障害を誘起しうるので、その際にはイベルメクチンが有効である可能性』は残されている。これは動物実験で直ぐに解析可能であり、『ワクチン後遺症予防薬としてのイベルメクチンの可能性』を早急に検討する必要がある。
橋下徹:コロナ感染者増に「医師会などは社会経済活動を止める雰囲気を出しているが、それは違う」
厚生労働省は7月に「全国約5000の定点医療機関から6月26日~7月2日の新規感染者数が計3万5747人で、1医療機関当たりの平均は7・24人だった」と発表した。日本医師会の釜萢敏理事も「現状は第9波になっている」と述べたが、これに対して橋下氏は『医師会や専門家が社会経済活動を止めるべきとの雰囲気を拡散しているが、それは違う。コロナ禍の報道で『全医療機関が医療ひっ迫している印象操作をしていたが、医療機関全体がマトモな対応をしていない事が問題であり、その正常化に力を入れてもらい」と述べた。事実、医師会や専門家の利権構造が科学的政策を阻害する主因となっており、『ワクチン接種では無責任な発言をしてきた橋本氏』であるが、珍しく正論を述べている。
【解説】患者急増で小児科ひっ迫 感染症の猛威…「RSウイルス」「ヘルパンギーナ」 カギは“免疫アップ”(日テレNEWS) – Yahoo!ニュース
子供たちに『RSウイルス感染症』や『ヘルパンギーナ』が流行しており、新生児や基礎疾患のある子供は重症化しやすいので注意が必要です。ウイルスに直接効く薬は無いので対症療法が主体です。コロナ禍の過剰対策で免疫力の低い子供が増えた。感染症対策には『質の高い睡眠や腹式呼吸で免疫力をアップすることが大切です。副交感神経優位で血流を改善すると免疫力もアップし、睡眠の質も高くなる。毎日歩くことや有酸素運動が大事で、質の良い睡眠で風邪もひきにくくなる。副交感神経の活性化には『腹式呼吸』が効果的です。この様な日常生活で免疫機能を整えることこそ国民運動として大切である。尚、夜間や休日に子供の体調が悪化した時には「こども医療でんわ相談 #8000」でアドバイスをもらう様に活用してください。
欧米ではワクチン懐疑派が大勢 オミクロン株系統「XBB」ワクチン、ファイザーとモデルナが申請…9月以降導入へ
米国のファイザー社とモデルナ社は日本人を対象に『オミクロン株XBB・1・5対応型1価ワクチンワクチン』の製造販売の承認申請を行った。ファイザー社は『生後6か月以上、モデルナ社は12歳以上』を対象としている。mRNAワクチンが有害無益であることが熟知された欧米ではワクチン懐疑派が大勢となり、『ワクチンビジネス』は終わったが、『未だにマスクをしている無知な日本人には未だ売れる』との判断で商売対象にされている。それを受けて『経済産業省の補助金で日本国内に巨大なmRNAワクチン製造拠点が構築』されつつある。mRNAワクチンの基本特許はモデルナ社が保有しており、日本人の血税が今後10年間近く米国製薬企業に流れる構造が確立した。『疑う事を知らない従順な日本人は何度でも騙せる』が日本人の国際的共通評価である。
4億回を超えた新型コロナのワクチン接種 メリットとデメリットは? 4億回を超えた新型コロナのワクチン接種 メリットは?デメリットは? 最新のデータから徹底分析【チャント!大石邦彦が深掘り解説】 | TBS NEWS DIG (1ページ)
年5月以降に始まった「コロナワクチンの接種対象者は、高齢者、基礎疾患がある人、医療従事者や高齢者施設の従事者などである。6月は毎日30万人以上が接種され、高齢者の接種率も42%を超えて総接種回数が4億回を超え、多い人では6回も接種している。厚労省は「入院予防効果は2ヶ月程度、重症化予防効果は6ヶ月しか無く、入院予防効果の持続期間には有意差が認められない」としている。4億回を超えた新型コロナのワクチンの接種後副反応疑い報告は3万6000件を超え、接種後死亡疑い報告は2057件もあるが、『現時点ではワクチンの安全性に重大な懸念は認められない』との述べている。5542件の有害事象のうち死亡例が36件ある。2019年に5650万人がインフルエンザワクチンを接種したが、それで亡くなったのは6人、今回の2057件は300倍以上もの高リスクである。これでも『接種に問題はないので見直す必要はない』が厚労省の正式見解である。日本政府も厚労省も国民の命を守る意識は皆無であり、これまでの愚策の責任回避に奔走しているのが実態である。