先日議員会館で行われた超党派議連『新型コロナワクチン接種と死亡事例の因果関係を考える』勉強会は内容が衝撃的で多くの人の心に届いたと思います。国を信じて接種したとの訴えは、本来あるべき政府や行政のあり方を問うべき問題を提起しました。霞ヶ関の官僚は国民を数としてしか見ないことが日常だと思います。そこには痛みを感じている人という側面は捨象され、全体としての国民しか考えることが出来ないのでしょう。
だから感情鈍麻した人間にも仕事が出来、人の顔すら見ずに平然と遺族に向かって言い訳が出来るのでしょう。上から言われたことをそのまま疑問を感じることなく、実行してしまうことの負の側面です。人一人の命は何億分の1でしかないのでしょう。接種後に2,000人近くが亡くなったといっても、自分の立場は気にするが、遺族のことは何も気にもしないのかも知れません。他人の不幸に無関心な人たちを含めて日本人の劣化です。
我々遺族の思いはこんなものではありません。 厚労省側は一度も相槌すら打たない人、私達と目を合わせない人も居ました。我々が必死に訴えてもマニュアル通りの答えしか返ってこない。人の命を何とも思っていないと、改めて解りました。
ワクチン接種3日後に死亡 宮城・男性の妻「実態究明を」国に訴え 遺族会結成、訴訟も検討
新型コロナウイルスワクチン接種から3日後に死亡した宮城県の男性の妻が「現実を知ってほしい」と「読者とともに 特別報道室」に情報を寄せた。妻は「夫は安全性を強調する国の言葉を信じて接種した。国は因果関係を含め『負の実態』を早急に究明してほしい」と訴える。
死亡したのは大和町の会社員須田正太郎さん=当時(36)=。妻の睦子さん(34)によると、正太郎さんは昨年9月13日、町内の内科医院で1回目のワクチンを接種。同10月4日の2回目接種直後、関節痛と寒気、倦怠(けんたい)感に襲われた。
医院に電話で状況を伝えると「副反応だから様子を見て」と言われた。翌5日、正太郎さんは39度超の発熱があり、息苦しさも訴えた。6日は熱が37度台に下がったためシャワーを浴び、夕食を普段通り食べて就寝した。
7日朝、寝室で横たわったままの正太郎さんに長男(10)が声をかけたが返事がなく、睦子さんが119番した。心肺停止状態で仙台市泉区の総合病院に運ばれ、死亡が確認された。
死因は「急性循環不全」
東北大での解剖で死因は「急性循環不全」とされた。ワクチン接種した医院の医師が8日に作成した死体検案書にも、死因は急性循環不全と記載された。
正太郎さんは既往歴がなく、前年秋の健康診断でも血糖値のB判定を除き、全てA判定だった。睦子さんは「接種前日まで健康体だった。ワクチン以外に急変の原因は考えられない」と言う。
睦子さんは接種後に亡くなった人の家族を支援する団体に連絡を取り、同じ境遇の人とも交流。今年10月20日、他の遺族11人とともに遺族会を結成した。会員は今月22日時点で46人に拡大。体験を伝える講演などを続けながら国への集団訴訟も検討している。
取材の過程で、岩手県の女性(56)も会に参加予定であることが分かった。次女=当時(23)=が昨年10月30日の2回目接種から約12時間後、脳室内出血で急死したという。
女性は「家族を突然亡くし、何の情報もなく周囲にも理解されず、やり場のない思いを抱えた遺族は私だけでないと知り、勇気づけられた」と話す。
補償認定の壁高く
新型コロナウイルスワクチン接種後の健康被害を巡り、予防接種法に基づき国が全額補償する救済制度がある。だが、認定の壁は高い。
厚生労働省によると、自治体を通じて同省に申請・進達された接種後の被害受理件数は7日現在、5013件。うち死亡一時金の認定は10件にとどまる。
同省厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会は11日、接種後の死亡事例報告が昨年2月17日~今年10月28日で1908件あったと公表した。これに該当する全遺族が申請したかどうかは不明だが、死亡一時金の認定割合は0・5%にとどまる。
睦子さんは、正太郎さんの死亡を確認した総合病院医師の作成書類に「ワクチン接種の副反応の可能性を否定できない」と記されていたことを受け昨年12月、死亡一時金や葬祭料の補償を大和町を通じて申請。26日現在、認否の連絡はない。
「基礎疾患を持つ高齢者の認定例もある。夫のように健康で比較的若い年代の事例が認定されないとすれば大いに疑問だ」と睦子さんは言う。
厚労省予防接種担当参事官室は取材に「死亡一時金に限らず(接種後に生じた)疾病や障害に関する救済申請も多く、審査が追い付いていない。迅速に対応できるよう努めたい」と説明した。(武田俊郎)