これ遂にここまで来たかって、ビックリしました。 兵庫県の保険医協会(開業医の団体)が、「コロナワクチンによる免疫低下」「ワクチン接種後の死亡事例を認めない」「ワクチン一辺倒の愚策」とか、ここまで行政批判書いてる。 強烈だよ、これ
兵庫県保険医協会から記事が出てきました。その内容は驚くことに、現状のコロナ診療体制を『愚の骨頂』と述べ、政府のコロナ対策の問題を指摘し、マスコミの政府方針の垂れ流し状態を批判し、アドバイザリーボードの統計から『ワクチン接種者の方が感染率が高くなっている』、さらに例の厚労省データ捏造問題に触れて『ワクチンに感染予防効果がないのは明らか』とまで言っています。
県の保険医協会というのは医師、歯科医師で組織する任意団体ですが、公的性格も強いと思われますから、国の方針を受け入れて従う人たちだと思っていました。出る杭のようになって目立つことを好まないと思われます。それだけに今回の記事には驚きました。政府のコロナ政策を徹底的に批判しています。
特別インタビュー
科学的怠慢に満ちた国の新型コロナ対応

福島雅典 京都大学名誉教授
【ふくしま まさのり】1948年生まれ、1973年名古屋大学医学部卒業、1978年愛知県がんセンター・内科診療科医長。1994年には世界中の医療従事者が信頼を寄せる診断・治療マニュアル「MSDマニュアル(旧メルクマニュアル)」の翻訳、監修。2000年から京都大学医学部教授、附属病院外来化学療法部長。2013年から神戸医療産業都市の先端医療振興財団・医療イノベーション推進(TRI)センター長などを歴任。2021年アカデミア発の臨床研究の推進などを目的とした一般財団法人「LHS研究所」(名古屋市)を設立
新型コロナウイルス感染症をめぐる課題が山積する中、当初から一貫して「科学的分析と対応」を提言し続ける福島雅典京都大学名誉教授に、西山裕康理事長、広川恵一顧問がお話を伺った。
広川 兵庫県保険医協会は、過去に混合診療、医の倫理、医学研究のあり方など、時々の重要課題について福島先生に助言いただいてきました。
7月23日の協会政策研究会では、福島先生に「新型コロナウイルス感染症について科学的な分析がなされていない」というテーマで、(1)第7波の感染爆発からみてワクチン接種の有用性・有効性について検討が必要、
オミクロン株対応ワクチン接種がはじまるという報道を前に、先生にあらためて現時点の研究報告をもとにお話をお聞きしたいと思います。
福島 まったく同感です。まず医療上どう対処するのかを原点から考えなければなりません。ペスト、コレラなど疫病史の中で確立した三原則は、検疫、消毒、隔離、に尽きます。今回の感染拡大の初期段階でこれに成功したのは台湾ですが、日本政府は全く学ぼうとしませんでした。
西山 ガイドライン、提言の具体的なポイントはどういうことでしょうか。
福島 2020年初頭に新型コロナウイルス感染症が日本に上陸した当初から、病態を見れば、間質性肺炎を防ぐことが治療の鍵であることはわかっていました。中国のガイドラインには、エキスパートの意見として、適切な時期の予防的ステロイド投与が効果的であることが示されていました。
福島 私の腫瘍内科の経験からも、すでに80年代初頭から半ばにかけて悪性リンパ腫治療後の間質性肺炎が問題となり、同様の結論にたどり着きました。その点では中国のエキスパートの見解は私の臨床経験に合致するものでした。
医学者の研究成果を生かしてこそ

西山裕康理事長
広川恵一顧問
西山 問題はそうした医療提供をする仕組み、体制だと思うのですが。
福島 そうです。ガイドラインに基づく安定的な医療供給には、COVID-19専門診療センターの設立が必要でした。
地域ごとに廃校になった学校を病院に転用すればいいのです。学校は窓を全部開けて換気ができますし、教室を病室に、給食室を調理場にすることで、容易に病院に転換できる構造です。
広川 通常では症状があって受診、そして診断、治療です。
福島 それが「医療崩壊」の最たるもので、大問題です。つまりコロナ対応を普通の診療体制の中でやるから、一般診療がおざなりになる。
福島 2021年に私は臨床家からの提言も行いました。その要点は、第一に医学者の重要な研究成果を十分に生かすこと。第二に現場の医療状況把握はもとより、医師の率直な声を生かすこと。第三にPCR陽性と診断された方への医療的な配慮をすること、これは保健所対応では無理です。
西山 非常に重要な指摘ですね。基本的なことが不十分であることがわかります。
それに対して私は「日本は死亡率が著しく低いので、それと相関している。
広川 課題、テーマも内容についての言及もなく論文の数だけで通り一遍に評価をするのは表層的で正しくない見方だと思います。
唾液検査で十分な感度と特異度で精度高く検出できること(北海道大学・豊嶋崇徳教授)、不顕性感染者の自然経過の特徴(藤田医科大学・土井洋平教授)、遺伝子が大幅に変わる中でのゲノム解析の導入の必要性(慶應義塾大学・小崎健次郎教授)、年齢別患者数と死亡リスク(国立感染症研究所)、人の皮膚上の新型コロナウイルスの生存期間(京都府立医科大学・廣瀬亮平助教)。
ワクチン一辺倒の戦略の愚策
広川 そうした中でワクチンの新しい接種がアナウンスされる、マスコミが安全性・有効性の情報について識者や国民の賛否両論さまざまな意見を紹介せず、政府の方針をそのままに報道する。これでは報道機関の役割が十分に果たせていないのではないかと思います。
福島 そもそも変異を繰り返すウイルスに、ワクチン一辺倒で対応する戦略が愚策です。
広川 残念ながらこれはあちこちで聞かれる話で、自分の決定は強制されるべきでなく、個々の自己決定が支えも守られもしない。とても大きな問題だと思います。
西山 そもそもこのデータが非常に乱暴で、検証も困難なように思います。
福島 おっしゃる通りで、どう読むのかの限界もあります。例えば以前は「接種歴不明者」を「未接種者」に入れるなど雑なこともしていました。
免疫系への影響疑い
広川 先日開かれた兵庫県保険医協会の西宮・芦屋支部の世話人会で「発熱外来の実感としてワクチン接種の有無で有意差を感じない」「ワクチンを接種し続けても感染者は増え続けている」「重症化防止のエビデンスもないのではないか」との意見が出されました。お盆以降のごく短期間ですが私が診察した患者さんの状況でも、抗原検査で20人陽性で、9割がワクチンを受けられた方で、4回目を接種してから1週間前後の2人が陽性でした。
広川 ワクチンが効果を上げられないとするならば、そのワクチンそのものによる免疫機能の低下など、何らかの影響が及ぼされている可能性もあるのでないかという意見も聞かれますが。
神奈川歯科大学の先生方が、だ液中のIgA抗体値が高い人が感染していないことを発表しています。
重大なワクチン接種後の死亡事例
西山 ワクチン接種後の死亡事例が多数報告されていますが、厚生労働省はまったく因果関係を認めようとしていません。
広川 7月23日の先生のご講演で示された厚生労働省発表の「新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要」では死亡発生は接種2日後が最多で主に1日~3週間あまりにわたってみられていました。
そもそもCOVID-19のワクチンは、米国における早期臨床試験の結果が出た段階で、特例承認されたものです。いわば見切り発車で、安全性と有効性が十分確立していません。しかも現場の医師が「おかしい」と感じてわざわざ報告したものだけで接種後の死亡が1779件(22年7月10日現在)、重大な事態です。
原因も、心血管障害が多数を占め、横紋筋融解を起こしていた事例が、すでに世界中で25以上の論文にまとめられています。
広川 ファイザーのワクチンについて当初は感染抑制効果が言われていましたが、一定期間での「発症予防効果95%」はいままったくその実感はありません。また地域でも95%の意味について多くは正しく説明もなされず、理解もされないままのようです。
福島 今や陽性者も、大半が無症状、軽微な風邪で、感染はしていても不顕性感染かもしれない、単にそれだけのことです。
データからも「ワクチン接種で感染しやすくなっている」としか説明のしようがなく「何のための接種か」が問われています。「モノ言えば唇寒し」で皆が口をつぐむなか、先ほど紹介された現場の開業医の先生方の感覚が的を射ており、今こそ開業医の診療実感をまとめてほしいと思います。それができるのは保険医協会しかありません。
科学的成果を生かす姿勢と仕組みを
広川 本日は日常診療で重要な考える素材をいただきました。ようやくいろんなことがわかってきました。厚労省からのデータ、研究成果をもとにわかったことをベースに自分たち自身の手応え・データをみながら考える一つの時期に来ているように思います。
西山 最後に今の日本の体制上、科学的検証にどういう課題があるとお考えでしょうか。
日本は既存の仕組みでアメリカより、よく対応しています。
また科学的議論をする場合はいろんな知見を必ず論文にまとめて、しかるべきピアレビューのあるジャーナルに掲載するべきです。