「コロナ5類移行」で目を覚ました日本人はマスクを捨てた…3年4ヵ月、全国民を洗脳し続けた「専門家」とはいったい何だったのか?(現代ビジネス) – Yahoo!ニュース
マスク依存の若者たち「“外さなくていい”は、優しさじゃない」と考える専門家の懸念
「ちょっと自信ないんだっていう顔を、もう一度オープンにさせることはかわいそうだっていうのは、全然優しさじゃないと思うんです。優しさを勘違いしています。苦しくても、もう一度ちゃんと自分の顔はこうであるってことと、向き合わせることが本当の優しさじゃないでしょうか。それができないのは、教育者でも何でもないと思う。子どもたちの未来を考えられていないんじゃないかと思います」
「コロナ5類移行」で目を覚ました日本人はマスクを捨てた…3年4ヵ月、全国民を洗脳し続けた「専門家」とはいったい何だったのか?
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前編【「新型コロナ騒動」とは何だったのか…? “茶番”は終わったが、我々日本国民は「3年4ヵ月の失政」を絶対に忘れてはいけない】から続く 【写真】政府がひた隠す事実【コロナワクチンと超過死亡の因果関係】専門家「接種率が
ああ言えばこう言う式の反論ばかり
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思えば本当に何が何だかわからない謎ルールが多過ぎた。多過ぎるので、2021年のMLBの試合の観客がマスクをしていなかったことと、2022年FIFAワールドカップカタール大会で日本人以外はほぼマスクをしていなかったことに絞って触れたい。 なお、日本人の観客も海外では、マスクをしていない者が圧倒的多数だった。この矛盾点を、感染対策信者はどう解説するか。
頭がおかしくなる解説だが、その当時の意見を総合してみたい。 まずは前提となる権威による発言を。2021年7月、MLBエンゼルスの大谷翔平が松井秀喜氏を抜く日本人最高となる32号本塁打を打った。そこで『モーニングショー』(テレビ朝日系)に出演した玉川徹氏は観客がマスクをしていないことについてこう言った。 「これがワクチン接種が進んだ国と、ワクチン接種が進まなくて観客をオリンピックに入れないって言っている国の違いだなって実感させられました」
2022年に入ると、日本は世界でもぶっちぎりのブースター接種率を達成し、現在は7回目の準備も整っている。玉川氏の言に従えば、プロ野球の試合では2022年シーズンには観客はマスクを外しても良かったのでは。だが、プロ野球の試合では2023年5月8日まで観客のマスク着用ルールが続いた。 これについては玉川氏ではないが、以下のような反論がポピュラーになった。ここからは会話形式で書く。
非信者:「日本は人口あたりワクチン接種回数が世界一なのに、なぜまだマスクをしているのですか?」 信者:「アメリカはこれまでに日本より圧倒的多くの人が感染したから免疫がついているのです」 非信者:「日本もそれくらい感染すればいいってことですか?」 信者:「感染対策は重要ですし、次の株が出た時に新たな株対応ワクチンが必要なのです。アメリカは人の命を大切にしていないのです。
だから被害が日本より多いのです。日本のやり方が正しいのです」 (※人口あたり死者数では2022年、日本はアメリカを何度も上回った。ここでワクチンのブースター接種に疑問を抱くことは許されないし、日本人が元々持っていたのでは、という交差免疫に対する仮説も言及できない) 非信者:「玉川氏の発言はどう見ますか? 2回打てばマスクが外せる、と解釈ができますが」
信者:「当時のデルタ株とその後のオミクロン株は別です」 非信者:「じゃあ、アメリカ人もブースター接種をしなくてはいけないし、オミクロン株対応も打たなくてはいけないですよね。そうしたら世界中で永遠にマスク社会は終わらないし、ワクチンもずっと打ち続けるのですか? ただ、実際世界では終わってますよね」 信者:「そのお陰でインフルエンザも発生が抑えられたのですし、これからも両方続ける必要があります」
非信者:「まったくリスクを許容しないということですか? しかもマスクもワクチンも効いてないのでは?」 信者:「あなたは話が通じませんね。ブロックします」 本当にこの手の「ああ言えばこう言う」式の反論ばかりで、ほとんど会話にならなかった。 感染対策の終了宣言なんてものは「政府がどう腹を括るか」でしかない。
しかし、日本では、異常にコロナを恐れる大票田である高齢者と医師会(自民党)や医療関連労組(野党)からの支持を失うことを恐れた政治家が腹を括れなかったのだ。 そもそも2021年秋、各種施設や公共交通機関に「ワクチン2回接種してもマスクの着用をお願いします」と貼り紙やアナウンスでお願い(強制)されたことでもうすでに玉川氏の発言の根拠はぶっ壊れているのだ。
その後、しきりと語られたマスクとブースター接種の正当性についても、専門家が苦し紛れに言ったことが「定説」に昇華し、「教義」として確固たるものになった。しかし、実際には、ワクチン接種後、日本では陽性者も死者も激増したのである。
やろうと思えば2030年ぐらいまで続けられた?
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同様にカタールW杯についても会話形式で見てみよう。 非信者:「なぜ、カタールでは観客がマスクをしていないのですか?」 信者:「カタールの2回接種率は日本より高いです」 非信者:「しかし、3回目以降は日本の方が高いですよ」 信者:「カタールの平均年齢は日本よりも圧倒的に若いのです」 非信者:「世界から人が来ていますが、この人達はマスクをすべきではないのですか?」
信者:「この人達は日本人よりも感染しているため、免疫があるのです」(※アフリカの代表のことは無視) 非信者:「じゃあ、現在日本は世界一の陽性者数ですが、海外の人に迷惑をかけないのですか?」
信者:「さっきも申したのと同じです。カタール人は若く、外国の人は感染経験が多いからかかりづらい」 非信者:「貴殿らが初期の頃から言っていた『無症状の感染者がうつす』、という神話に従うと、カタールに世界からやってきた人から日本人がうつされるのではないですか?」 信者:「そのために水際対策があるのです」 非信者:「これだけ打っていてなぜ日本は陽性者・発症者がこれだけ多いのですか?」
信者:「ワクチンの効果は重症予防効果です」 非信者:「それって最初は違いましたよね」 信者:「最新の知見に従うとこうなります」 非信者:「重症予防効果と言いますが、死者が最大になっています。ワクチンが効いてないのでは?」 信者:「オミクロンの感染力はこれまでとはレベルが違う。感染する母数が多ければ重症者も死者も多くなるのは当然です。ワクチンがなかったらもっとひどいことになっていたのです。小学校からやり直してはいかがですか?」
非信者:「水際対策の陰性証明は分かりますが、これだけ陽性者が多い第7波において、3回のワクチン接種が条件という水際対策の意味はないのでは?」 信者:「話が通じないようですね。ブロックします」 この3年間、疑問を抱くと常にこの調子だった。論理的に明確におかしい場合は「最新の知見ガー!」「バングラデシュではマスクが効くという検証結果がある!」
「オミクロンは想定外だった!」の3点セットがやってくる。 というわけで、日本ではやろうと思えば2030年ぐらいまで永遠に感染対策をできたのである。あくまでも政治判断なのだから。
マスクなしではしゃぐ子供たちの姿
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5月12日の昼、散歩中の保育園の子供たちに対し、保育士が「渡りますよー!」などと大声で呼びかけているのが外から聞こえてくる。子供たちの「はーい!」も聞こえてくる。そして、一団は、我が家の隣の公園で停止した。 一体何をしているのか? と外を見ると、木陰にレジャーシートを敷き、弁当を食べる準備をしているのだ。子供たちはもうマスクはしていない。
保育士は顎マスク。 声を揃えて呪文というか、「いただきます」に至る前段階の何かを喋っている。そして弁当を食べる時は大騒ぎだ。 2020年11月1日に佐賀県唐津市に引っ越してから、こんな光景は初めて見た。一体2020年11月1日と2021年11月1日と、2022年5月12日と2023年5月12日とでは何が違うのか? ただただ政治と役所の通達により、末端の人間が判断を変え、空気が変わっただけなのだ。
地方勤務医のツイッターユーザー・Dr.ゲレゲレ氏は5月9日にこうツイートした。 〈 5類になってもコロナウイルスは忖度してくれません! とか言ってるのがたくさんいるけど、満員電車では優しいのに県境を越えたり20時を過ぎると牙を剥く、マスクを外したらその瞬間に感染! 、阿波踊りやフェスは叩きまくってW杯はオッケーという訳のわからない忖度設定にしたのそもそもあんたらやん 〉
前編に登場したツイッターユーザーの「かすてら」氏と合わせて、このコロナ騒動の意味不明さと茶番性をよく表したツイートだ。しかし、こう言うと、必殺の呪文「コロナで亡くなった遺族の前で言えるか!」が飛んで来る。そんな非常識なこと言うわけないだろ! 前編冒頭でも書いたように、私は5月8日に疎開先のタイ・バンコクから帰国した。当初の予定では同日に日本の水際対策が終了するという発表があったからだ。
ちょうど7日でタイのビザが切れることもあり、8日0時台のバンコク発のチケットを購入。すると、4月28日、「29日から水際対策撤廃」のニュースが出たのだ。 この時はぶっ飛んだ。おそらく、GWが開始し、その数日後から続々と日本人が帰国し、海外からも多数の観光客が来ることから大混雑にもう各空港が「耐えられない!」と声をあげたのだろう。
あるいは、水際対策の存在を知った外国人が「そんな国には行かない」とキャンセルしたことも影響したかもしれない。実際、外国人からはそういう話を聞いた。 つまり、元々4月28日でも5月8日でも、どっちでも良かったのである。あくまでも「空気感」を重視しただけのことなのだ。
「終了」の条件は次々と変わっていった
ここまで考えると、とにかく「なんとしても終わらせたくない」人間がいたことがわかる。その代表としては以下が挙げられる。 ———- ・製薬会社 ・専門家 ・視聴率が稼げるメディア ・リーダーシップを発揮している風を見せられる知事 ・対策を強化することで支持率が上がると考える政権と野党 ・コロナ禍以降ツイッターのフォロワー数を激増させ、Yahoo! ニュースのオーサーコメントで積極的に意見をして、無知な一般人から「ありがたやー!」と崇められ、その気になった「医クラ」(医療クラスター) ・自分の顔に自信のない一般人 ・日々の生活がつまらない陰キャ一般人 ・会食や出社が嫌いな一般人 ———- ここでは、「終わらせたくない人」の具体的発言をニュースから見てみよう。
東京五輪の聖火リレーを来させないと宣言し、5月8日以降も県庁職員にマスクを着けさせる、と発言した島根県の丸山達也知事だ。 「普通に考えれば第8波まで起きたものが、第9波が起きないと考えるほうがおかしいでしょうから、まあ第9波はありうる」 「明日晴れか、明後日曇りか天気予想図とか気象図によって足元の状況がわかるというのがこれまでの『5類化』前の状況だったわけですけど、これからはそういう天気予報が無い中で農作業をするようなもんですよ」 (5月10日 日本海テレビ電子版)
続いては、香川県高松市の大西秀人市長だ。こんな見出しの記事が登場した。 『「ウイルス自体が弱まったわけではない」コロナ5類移行受け高松市長が引き続き注意呼び掛け』 「12日の会見で高松市の大西市長は、新型コロナ対策として一律の制限を設けることを今後する予定はないと述べました。ただ、ウイルス自体が弱くなったわけではなく、後遺症を発症するリスクや重症化の危険性もあることから安心はできないとして、状況に応じたマスク着用などを呼び掛けました」 (5月12日 KSB瀬戸内海放送電子版)
とにかく終了の条件は次々と変わっていった。「医療逼迫が起きないようになれば」「集団免疫が達成できれば」「ワクチン2回接種すれば」「ワクチン3回接種すれば」「発展途上国も含め、全世界にワクチンが普及すれば」――これらが定番だった。 さらには「特効薬ができれば」というものもあったが、これは今の科学では作れない。何しろ過去の4種類のコロナウイルスの特効薬だって存在しないのだから。
こう指摘すると「風邪には市販薬がたくさんある!」「インフルエンザの特効薬はタミフルだ!」などと言いだす無知が湧いてくるが、最低限の薬の情報も知らない発言なのでこれ以上は解説しない。 最終的に終了の条件は「政治家が終わる日を決めて、人々が恐れなくなったら」だったのだ。なんともトホホな騒動ではないか。
結局、感染拡大は抑制できなかった
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専門家たちは本稿に科学的に反論できるワケがない。残念ながらこれがコロナ騒動の本質なのだから、いかに反論しようとも、これが正しい。 さもなくば、欧米が2022年初頭に騒動を終えたこと、ワクチンを打ってないアフリカ諸国ではそもそも始まってもいないことなどをどう説明するのか。結局、この3年4ヵ月でよくわかったのは、日本人が世界一臆病な国民であり、自分の頭で考えられないためにメディアの洗脳にかかりやすい、ということだ。
小池百合子東京都知事は、専門家たちに感謝状を贈ったが、これで幕引きしようと思わないでもらいたい。私たちが忘れてはならない問題は、「こんなに長くかかったこと」と「科学的にも法的にも根拠の薄い感染対策で余計な被害を出したこと」の検証である。 日経新聞電子版は5月23日「感染拡大は抑制できず」というタイトルの記事を掲載。そこにはこうある。
〈 沖縄県の糸数公・保健医療部長は「国内で感染が拡大した段階で、政府は全数把握を中止し、原則全ての医療機関でコロナ患者を診られる体制に切り替えるべきだった」と振り返る 〉 これがすべてである。せめて2021年1月の第3波の後に「こりゃ撲滅は無理だ」となるべきだったのだ。 これを「後出しジャンケン」や「後付け」と言っても私には効果はない。
何しろ2020年の3月段階で明確にメディアで違和感を表明しており、2023年5月現在と主張はほぼ変わっていないのだから。 日本は本当にバカな国だと呆れ果てた3年4ヵ月であった。
中川 淳一郎(ネットニュース編集者)