なぜ医学界(EBM)の重鎮はコロナワクチンを接種しなかったのか?
こんにちは、医師・医療経済ジャーナリストの森田です。
皆さんは、ピーター・ゲッチェ氏(Peter C. Gøtzsche)をご存知でしょうか?
知らないですよね…(^_^;)
実は、あの医学エビデンスの世界で最も信頼されている国際組織「コクラン」の創立メンバーで、まぁつまり医学界での超重鎮、この世界で彼を知らなければ「モグリ」と言われても仕方ないくらいのお方です。
なんと、ビッグ5と言われる世界の超有名医学雑誌(BMJ、ランセット、JAMA、NEJM、Anals of internal medicine)に全部で75本もの論文を載せたというとんでもない人です。
(普通の医師は1本でも載れば一生自慢できるし、教授クラスでも1本も載せてない人はザラにいます。)
そのピーター・ゲッチェ氏がコロナワクチンについて書いた本「ワクチン:その真実と嘘、そして論争(Vaccines: Truth, Lies, and Controversy)」が先日、冒頭の一部が無料公開となりました。
日本では5月8日からワクチンの6回目接種がスタートしておりますし、いいタイミングですので、この無料公開部分を翻訳し、なぜ彼が「コロナワクチンを打たなかったの?」について考えてみようと思います。(一部公開とは言え、ネット記事としてはかなり長いので、その中から重要部分を抜粋しています。)
以下、解説します。
これは日本でもよく言われることですが、今回のワクチンは開発期間が非常に短いです。やはり彼はそのことを問題視しています。以下、その内容です。
▽ あまりの除外数の多さ
盲検化とは、「接種する医師にも、接種される被験者にもその注射が本物のワクチンなのか比較のための偽薬なのか分からなくすること」です。盲検化がしっかり行われない試験では、「医師が本物の薬の方にのみ結果が良くなるように無自覚に結果を操作してしまう」などの弊害が出てしまいます。ですので、しっかり盲検化することは医学研究の基本です。そしてその危惧は当たっていたようです。
「除外される人数」とは、研究開始後に連絡が取れなくなったりして、やむなく分析対象から除外せざるを得なくなってしまった人達の人数です。
本来、しっかりと盲検化されているのなら、同程度の規模の2つの集団からは、同程度のイレギュラー(除外者)が出てくるはずです。今回のファイザーの臨床試験では、接種群も非接種群も同様に約1万8千人が登録されました(くじ引きのようなもので割り当てられたのでほぼ同数になっています)。そして、そのうち本物のワクチン接種群からは311人も除外されたにもかかわらず、偽薬を接種された群からは60人しか除外されなかったということです。
確率的に言って、ここまでの差が出てくるのは不自然です。何らかの理由で恣意的な除外があったのではないか…と疑ってしまいますよね。
ちなみに、接種群1万8千人のうち、結果としてコロナを発症した人数はたった8人。
非接種群1万8千人のうちコロナを発症したのはなんと162人!。大差がついています。(これが噂の有効率95%の内訳)
でも、接種群からの除外は311人と異常な多さ。本当は発症していた人を故意に除外して…その結果が「たった8人」だったんじゃないの…?
と疑いの目で見られても仕方ない、ということですね。
本来はそういう疑いをかけられないようにしっかり盲検化して、除外数の偏りなどのないデータを出す。というのが臨床研究の基本なんですが…。
▽ 子供への無謀なワクチン接種
もちろんデンマークではこの通りなのですが、デンマークより感染者数も死亡数もずっと少ない日本ではさらに「ワクチンによるメリット」は少なく見積もるべきでしょうね。
これも未だにテレビなどで言われているのですが、非常に非倫理的です。
本来必要でない薬剤(しかも長期的な害が不明な薬剤)を子供に打つなんて。
しかも大人や高齢者を守るために、子供には犠牲になってくれと…(それが当然とまで言う雰囲気まであります)。
本来逆です。子供を守るために大人が犠牲になるのが当然です。
子供を大切に出来ない社会なんて…
▽ 地域性への思慮の欠如
筆者は台湾を東アジアの一例として登場させたのであり、ここは台湾でなく日本でもいいでしょう。
日本を含む東アジア全体のコロナ被害が欧米より桁違いに低かったことは統計的事実です。
ということは、もちろん「日本人も接種を受ける正当な理由はない」ということになりますね。
ここで重要なのは、筆者は当然のように「ワクチン効果の地域差」を指摘していることです。
日本ではそんなことは一切報道されませんが、
「コロナ被害」に地域差が大きく、
またそれ故に
「ワクチン効果」にも地域差が大きくある、
と言うことです。
被害が大きかった欧米ではワクチン接種によって被害が低下しているように見えます。
ワクチンの効果も大きかったのかもしれません。
【アメリカ】
【イギリス】
ただ、日本では、ワクチン導入して以降、感染も死亡もどんどん増えてしまっているのです。
(これは韓国・台湾・中国・香港などの東アジア諸国に共通です)
【日本】
コロナ感染に対する反応も、ワクチンに対する反応も、「地域差(人種差?)」があったということを意味しているのでしょう。
欧米でそこそこ効いたワクチンも、東アジアでは逆効果だった…
(そんなことは最初から予想できていた)
と筆者は言いたいのかもしれません。
何事も一つの事象のみに注目してしまうと全体を見誤ります。
「国内の新型コロナ死亡数は3年で7万人を超えた」
と聞けば、
「7万人も死んだの!?やっぱりコロナ怖い…」
となってしまいますよね。
でも、実は
「日本では肺炎死が毎年10万人出ている」
と聞くと…あれ? となりますね。
肺炎死もコロナ死もその大半は同じく高齢者ですしね。
(しかもコロナ死の増加に伴い、肺炎死はここ数年激減しています)
最後にこちら。
僕も全く同じです。
僕も新型コロナワクチンを一度も接種していません(自分にワクチンを接種していないという意味でも、医師として他人に接種していないと言う意味でも)。
理由もだいたい同じです。
・そもそも日本ではコロナのリスクが高くない
・新薬はリスクが未知数
・医学生・看護学生などが実習先の病院からワクチン接種を実習受け入れの条件にされている(若者が半強制的に副作用が未知のワクチン接種させられている)ことへの抗議
などです。
さてさて、日本では6回目のワクチン接種が始まりましたが…。
日本ではすでに国に正式に認められたワクチン死亡が3例、正式に認められた副反応例が約1000名。(正式に認められない例は山のようにあります。)
かつて日本脳炎ワクチンは、たった13例の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が認定されただけで接種勧奨中止になりましたが…
この状況で、一体どれだけの日本人が「6回目」を接種するのでしょうか。
世界ではもう殆どの国で、誰も接種しなくなっているというのに…。
以上、「なぜ医学界(EBM)の重鎮はコロナワクチンを接種しなかったのか?」でした。
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■内容(はじめにより抜粋)■
2019年に始まった新型コロナウイルス騒動。
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私は経済学部出身の医師という立場から、このような過剰な感染対策によるデメリットを憂いていた。そしてそれを問題視する発信を続けてきた。だが、この「過剰にコロナを恐れてしまう風潮」は2022年になっても依然として継続している。
2022年1月の全国高校サッカー選手権の準決勝では、選手2人に新型コロナ陽性反応が出たとのことで関東第一高校が出場を辞退した。
まるで「コロナに感染したら社会の迷惑・厄介者」と言わんばかりの対応だ。感染してしまった当該生徒の気持ちを察するに余りある。
コロナ騒動が始まってもう2年も経っているのに…
社会の過剰反応は当初と何も変わっていないように感じる。
今後もこのような風潮が続くのであれば、それこそ「新しい生活様式」となって社会に定着し文化になってしまうのだろう。
私はそんな「家畜」のような生活を、感染を恐れて人との絆や接触を断ち切るような社会を、絶対に子どもたちに残したくない。
そんなやりきれない思いが日々高まってゆき、我慢できなくなったのが、本書を書こうと思ったきっかけだ。
■タイトル・内容の過激さから数々の出版社から書籍化を断られクラウドファンディングによる自費出版となった本書。
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