新型コロナウイルス

福島雅典先生の論文紹介

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松田学のニュース解説 新型コロナ最新情報 オミクロンの正体54<本編>

COVID-19ワクチン接種後の死亡と薬剤疫学的評価の概要:全国民ベースの概観と提案

※ 全文は上のリンクから論文をご覧ください。

福島 雅典1)  平井由里子2)  中谷 英仁3)  西村  勉4)
1)LHS研究所
2)株式会社MCL
3)静岡社会健康医学大学院大学
4)京都大学医学部附属病院

抄録
 我が国では2021年2月17日にCOVID-19ワクチン接種が開始されて以来,医師の自発報告によるワクチン接種後死亡例に関する臨床的に重要な情報が厚生労働省に累積されている.これらの情報については,厚生労働省に設置された検討部会において定期的に検討がなされ,都度そのデータが公表されてきた.これは全世界的に見て,一国の全国民ベースのリアルワールドデータとして極めて貴重である.

 本論説では,この公表データを中心に,日本でのCOVID-19ワクチン接種者数に対する接種後死亡者数の推移,ワクチン接種後の死亡発生のパターン,死亡原因について臨床医学的意味が明らかになるように整理,可視化して論述する.さらにワクチン接種後の死亡発生のパターンと接種後の副反応出現パターンがヒストグラムの対比によりほとんど一致していることを指摘し,2021年7月に発表されたコミナティ臨床試験に関する論文の6カ月フォローアップ等のデータを交えながら,

人類に初めて投与されたmRNA含有ナノ粒子であるCOVID-19ワクチン接種後の死亡の実態について論述し,ワクチン接種による長期的な副作用に対してフォローアップが必要との観点から,何をなすべきか提言としてまとめる.

キーワード SARS-CoV-2,mRNAワクチン,ワクチン接種後死亡率,COVID-19ワクチン,ワクチンの毒性

2.ワクチン接種後の死亡までの日数と死亡数

(下線、強調は筆者)
厚生労働省からの報告に基づいてワクチン接種後死亡までの日数を横軸,死亡者数を縦軸としたヒストグラムで見ると(Fig. 2),ワクチン接種後2日目にピークを迎え,その後減少し,ほぼ一定になる特徴的なパターンを示している.また,このパターンはワクチンの副反応(特に注射部位の発赤,腫脹,硬結)のヒストグラムともほぼ同一であり(Fig. 3)15),これらの死亡とワクチン接種との関連性が示唆される.

接種当日の死亡者数は2日目のピークの35%に達していることに注意することが重要である.死亡者数の約57%は接種から5日以内に発生している.また2日目以降10
日目以内に死亡した症例は全体の約70%であり約20%が11日以降の死亡報告である.

3.単一死因例を対象としたワクチン接種後の死亡の臨床的特徴

ここでは,全体の82%(548例)を占める単一死亡例に焦点をあて,ワクチン接種後の死亡の臨床的特徴について述べる.単一死因例におけるワクチン接種後の死亡報告でみられる際立った特徴は,心臓,脳そして肺に及ぶ循環器系の障害(以下,血管系障害として包括)であるが,これらで症例の約30%を占め,心肺停止を含む心臓障害が症例の20%強を占めている(Fig. 4).血管系障害発生部位の内訳は,脳が41%,心臓が31%,消化管が4%,肺が4%,その他が20%であった.

考察

本稿では,ワクチン接種後の死亡の概要を把握するため,COVID-19ワクチン接種後の死亡に関する厚生労働省の報告書を整理して可視化した.厚生労働省が公式に発表したワクチン接種後の死亡者数は,接種開始以来徐々に増加しており,2021年7月21日時点では接種者10万人当たり平均1.725人であり,8月4日時点では2.4人であっ
た(補足資料A-2-4参照).厚生労働省に報告されている死亡例は,診断した医師がワクチン接種後の突然の死亡であることから,ワクチン投与との何らかの因果関係を念頭に置いたために,報告したであろうことは容易に推察される.

つまり,医師がワクチン投与日に近い日付の死亡を無作為に報告したとは考えにくい.そのため,接種後死亡までの日数ヒストグラム(Fig. 2)にて,ワクチン接種後死亡して報告があった症例の内,半数を超える人が数日以内に亡くなっている事実は,ワクチン接種とそれら死亡の間には,密接な関連があることを示唆している

さらに,ワクチン接種により血管内皮に何らかの損傷が生じた場合には,たとえ1カ月以上経過した後であっても,経時的に血管イベントや神経疾患を含む他の事象が発生するリスクが高まる可能性もあり得ると思われる.今回の報告からだけでも,ワクチン接種後数日以内に,ほぼ10万人におよそ1人の確率で心血管に異常が起きて死亡しており,正確なフォローアップ調査が行われれば,この数はもっと多いと推定される.

基礎疾患として心血管疾患を有する患者には,ワクチン接種は細心の注意を払って行うべきである.ワクチン接種はその後の心血管イベントを促進する可能性があるため,綿密なサーベイランスを引き続き行うべきである.

 

今からでも遅くはないので正確なデータを収集することを提案したい.そのためには以下のようにすればよい:

A. ワクチン接種者を対象としたレトロスペクティブ調査
 ・ 本調査は綿密なプロトコル,精密にデザインされた調査票によって行う.
 ・ 副作用をグレーディングした上でグレード3以上についての入院事例は精密な調査を実施する.
 ・ 死亡例については,付き添い/家族のヒアリング,受診時点から死亡までのカルテの精密な全例調査を実施する.
B. ワクチン接種者を対象としたプロスペクティブ調査
 ・ 副作用グレード3以上をシグナルディテクションの観点から注意深く監視して,プロスペクティブにデータを収集する.

ワクチン接種後の死亡例については可能な限り病理解剖を行って病理発生プロセスの解明を行う.そのためにあらかじめ詳細な病理検索研究計画を作成し,それに基づいて綿密に研究を進めるべきである.
 ・ ワクチン接種後の新型コロナウイルス感染
(いわゆるブレークスルー感染)に関して

感染率*,重症度,死亡率および死因を調査する.
 ・ mRNAワクチンの長期毒性データがないことから,ワクチン接種後も数年間にわたって調査を継続する.特に自己免疫疾患,神経変性疾患,腫瘍,感染症等の発
生については,注意深くかつ長期にわたるフォローアップが必要である.
 ・ ワクチン接種後の感染におけるウイルス変異と有害事象の頻度およびその程度をプロスペクティブに調査すべきである.
C. ワクチン未接種集団を対象とした後ろ向き研究および前向き研究
 ・ 感染率*,重症度,死亡率および死因を調査し,AおよびBの調査結果と比較する.
   * ワクチン接種後の感染の診断がどのようになされているかを考慮することが極めて重要である(補足資料C).
最後に,最近の研究では,SARS-CoV-2スパイクタンパク質のN末端ドメインの特定部位に感染増強抗体が結合すると,ACE2のスパイクタンパク質への結合を直接増強することが明らかにされ,結果としてSARS-CoV-2の感染性が高まることが示されている18).これはこれらの提案を正当化するものである

 

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