コロナ対策で湯水のように予算を使い、札束で医者の顔をひっぱたく。効果もないことに44兆円無駄に支出した。この付けは誰が支払うのか。無能な首相官邸と厚労省に支払わせよう。
21年度の医療費44兆円 過去最高
21年度概算の医療費44兆円 過去最高、コロナ反動
厚生労働省は16日、2021年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた概算の医療費が、過去最高の44兆2千億円だったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う受診控えで減少に転じた20年度に比べ2兆円の増加。伸び率は4.6%だった。厚労省は「コロナ関連費が増えた。子どもの外来受診が大きく伸びるなど反動も出た」と分析した。
概算額は医療費のうち、全額自費となる診療などを除いたもの
出典:朝日新聞デジタル
2021年度のコロナ関連の医療費は?
新型コロナウイルスのPCR検査や入院などにかかった医療費は、全体の1.0%にあたる4500億円で、前の年の1200億円から大幅に増加した。
出典:日テレNEWS
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■「必要以上に支払われている」病院の関係者が語る補助金の実情
約14兆8000億円のコロナ予備費のうち、最も多く支出されたのが「医療提供体制の確保」や「ワクチン関連」など、約5兆4000億円。このうちの一部も“適切に使われていなかった”という証言が、私達に寄せられた。
国はコロナ患者の入院にすぐに対応できるよう、ベッドをあけている医療機関に「空床補償」として補助金を支給している。
通常診療を制限することで病院に出た損失を補填するもので、1床につき1日あたり7万4000円から43万6000円が支払われる。
この空床補償をめぐっては、コロナ患者用の空き病床があるのに患者を受け入れずに補助金だけを受け取る、いわゆる“幽霊病床”が問題となった。
大学病院でコロナ対応に当たっていた医師は・・・
大学病院の医師
「補助金ビジネスになっていた、そんな病院があったということに関しては否定はしません。必ずしも協力金を引き上げれば(患者を受け入れる)病床確保がスムーズにいくわけではないという問題、この部分を軽視した。制度上の歪みがあったと思います」
また、“幽霊病床”の問題とは別に、「そもそもの空床保証料が過剰だったのでは」という指摘もある。
都内の、ある病院の収益が記された資料によると、新型コロナ関連補助金として2021年4月から9月までの半年間で、11億8700万円あまりが支給されたと記されている。
また、2020年度は約20億円の補助金が支給されたという。
この実態について、当時、病院でコロナ対応にあたっていた関係者が取材に応じた。
膳場貴子キャスター
「一番大きなプラスだったのはどういう補助金だった?」
都内病院の関係者
「やっぱり一番大きかったのは空床補償の、コロナ病床としての補助金だったと思います。我々の病院は、病床稼動率としては本当に10%前後のときもあったんですね、計算上は」
最大で40床ほどのコロナ病床を備えていた、この病院。例えば10%の稼働率だった場合、空床の36床に対し、最低でも1日で合計260万円以上が支払われたという計算になる。
財務省によると、2020年度に支給されたコロナ補助金は、1医療機関あたり平均10億1000万円だった。
都内病院の関係者
「普通にその額を通常の診療で稼ぐっていうのは、かなり難しい。今の経営状態だと難しいと思いますので、必要以上に支払われているとは思います」
必要以上に高額な補助金が支払われた結果、こんなことにも・・・
都内病院の関係者
「基本的には(病院の)赤字の補填として使われていましたので。何も特にそれによって手当が増えたとかそういうことはないです、一切。働いている者としては(コロナ対策で)目に見えて何か変わったというものはないですね」
ーーでも病院の経営状態が改善した?
「そういうことです。過去最高の赤字の縮小額になっている」
■求人広告に現れる補助金の使途“日当18万”“月額158万円”
補助金によってコロナ以前より経営状況が良くなったのは、この病院だけではない。
全国に140ある国立病院の利益の総額は、前の年の25倍以上の576億円となり、853ある公立病院も、赤字から一気に1251億円の黒字に転換した。
コロナ予備費の問題はまだある。医療従事者への補助金の使われ方だ。
自治体のワクチン接種会場で働く医師や看護師を募る求人広告をみると・・・
「東京都中央区晴海」「専門科問わず」
「給与:時給2.25万円×8時間」
実に日当18万円。別の求人では・・・
「週5日勤務:月額158万3334円」
「週4日勤務:月額125万円」
地域外から来る医師のためか、住宅手当や赴任手当、帰省手当まで支給される内容だ。
これらのワクチン接種のための補助金には、コロナ予備費も使われている。
都内病院の関係者
「(医師だけでなく)看護師も時給としては、かなり良い額だったと聞いています。本当に休みなく働いて、看護師さんとかだと月100万円とか稼いでた人もいるというのは聞いたことはあります。以前はコロナ病床に従事していた人っていうのもいらっしゃるんですよね。もう辛い言って、そういうところに行くという方が結構いらっしゃったと聞きました」
病院でコロナを診ていた医師や看護師が、多額の報酬がもらえる、自治体などのワクチン接種に流れてしまう事態が起きたというのだ。
■「国民に対して説明がつかない」“コロナ予備費”の9割が使途不明
地方創生臨時交付金や、医療関係などに14兆円以上支出された“コロナ予備費”。財務省・財政審の委員である土居丈朗教授は、この予備費の9割の使い道が明確になっていないと指摘する。
財政制度等審議会委員 慶應義塾大学 土居丈朗教授
「コロナ対策はしばしば都道府県を経由しておこなわれているということで、そうすると詳細な書類は都道府県が持っていて、厚労省は都道府県にいくら出したというところまでしか資料がないということもあります。それで、都道府県がちゃんと資料は持っていなければいけませんが、場合によってはその医療機関の経営に差し障るとかと言って、情報公開請求をしても不開示にするというようなこともあったりするというのが現状です」
各省庁が使ったコロナ予備費について記された資料には、「厚生労働省」が「新型コロナウィルス感染症緊急包括支援交付金」に「9168億円」とだけ書かれている。
土居教授
「なぜその金額になったのかというところは、抽象的な説明しか書いていない。国民に対してもう少し概略でもいいので、使い道がどこに対してだったのか、きちんと示していただきたかった」
厚生労働省は番組の取材に対し、「どの事業においても、その事業の目的や趣旨に沿って相手先への交付等が行われているので、すべて使途は明確になっているものと認識しています」と回答した。
だが、国の予算を管理する財務省の幹部は、この予備費の使われ方について取材すると、こう話した。
財務省幹部
「厚労省の感覚としては『コロナ対応大変だったし、みんな頑張ったね』で終わらせようとしている。それは許せない」
「制度設計として最初から欠陥は指摘されていたわけで、後からきちんと検証もしないとなると国民に対して説明がつかない」
土居教授
「本当に困っている人たちが助かったというところまで行って、初めて政策の効果が上がったというべきだと思いますから。国民の税金がそこに入っているわけですから、(使途不明の)原因を突き止めなければいけない」
(「報道特集」6月25日放送)
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