3回目の接種をして何も異常が出ない人がいれば、1回目で後遺症に苦しむ人たちもいます。この違いがどこにあるのかは分りませんが、最近になって数ヶ月経過した後、症状が出たという報告が出てきています。自己免疫疾患なのですが、何ヶ月も経過した後では医療機関としてもワクチンによるものだとの判断は難しく、他の持病などによる症状発現だとされてしまいます。
当初はスパイクタンパクが体内ですぐに分解されて身体には残らないとされていましたが、ウリジンが1メチルシュードウリジン化されて体内に長期間残留することが分ってきました。長期間の後遺症を訴える人の中には、スパイクタンパクが体内に残留している疑いがあります。また3回接種した後にオミクロンに感染した事例が多くあり、ワクチンの重症化抑止効果があるといいますが、先日の山梨県知事が入院したことを考えても、重症化抑止が出来ているのか疑わしいところです。
問題は、接種を重ねることで身体に重篤な影響は出ないのかということですが、mRNAワクチンには炎症を起こさせないために免疫を抑制する作用が働いています。免疫を抑制する結果、あらゆる感染症に罹りやすくなり、結核、梅毒、日和見感染、自己免疫疾患、がんの急速な進行などが起こっています。
このことを裏付ける記事があります。欧州連合(EU)の医薬品規制当局は11日、新型コロナウイルスワクチンのブースター(追加免疫)接種を頻繁に行うと免疫反応に悪影響を及ぼす恐れがあると警告した。欧州医薬品庁(EMA)は、4カ月ごとのブースター接種を繰り返すと最終的に免疫反応が低下する可能性があると指摘。
こびナビHPには以下の記載があります(https://covnavi.jp/faq/)。
今回のmRNAワクチンが登場した当初から一般的にもこのように理解され、mRNAワクチンは体内ですぐに分解されるから安全だとされていました。
ただこれはあくまで一般的なmRNAに関する認識であり、今回のmRNAワクチンで使われている1-メチルシュードウリジン化などの特殊な修飾を受けたmRNAと、その情報によって作られるスパイクタンパク質に関しては、より長期間体内に残る可能性が指摘されてきています。
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①シュードウリジン置換によりmRNA分解機構に耐性になる
Anderson BR, et al. Nucleic Acids Res. 2011 Nov;39(21):9329-38.
カリコ (Karikó) 博士のグループが2011年に発表した論文によると、mRNAのウリジンをシュードウリジンに置換することで免疫系のセンサーの監視を免れ、mRNAが分解されにくくなります。
②mRNAは14日間スパイクを産生し続ける。
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.03.01.22271618v1
試験管内のデータではありますが、マウス細胞やヒト細胞とモデルナ社のmRNAワクチンを一緒にすると、細胞でスパイクタンパクを14日間産生し続けたという報告です。
③スパイクが4ヶ月以上血中を巡る。
Bansal S, et al. J Immunol. 2021 Nov 15;207(10):2405-2410.
8名の健康なボランティアの血中に、ワクチン接種から少なくとも4ヶ月後にもエクソソームの形でスパイクタンパクが存在していることが分かりました。
④胚中心反応が少なくとも6ヶ月持続する。
Kim W, et al. Nature. 2022 Apr;604(7904):141-145.
43名の健康なボランティアの研究で、胚中心反応が少なくとも6ヶ月持続することが分かりました。不活化インフルエンザワクチンでは9週程度とされており(Turner JS, et al. Nature. 2020 Oct;586(7827):127-132.)、mRNAワクチンでこれだけ長く反応が続くのはmRNAやスパイクタンパクなどの成分が体内に残っているためという可能性も考えられるかもしれません。
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以上のことから、「今回のmRNAワクチンやスパイクタンパクは短期間で分解されるので安全」とは必ずしも言えません。さらなる研究が必要にはなりますが、現時点でもこれらの成分が長期間体内に残存している可能性が指摘されており、それにより副反応の症状が遷延したり、免疫系へ長期的な影響を及ぼす可能性があることも、接種のリスクとして認識するべきと考えます。