今回の論文によって集団免疫仮説は完全に否定されました。
この『集団免疫』というのが根拠となって、国民に様々な行動制限を課してきました。
先の尾見会長の『人流を抑制すれば感染者が減少する』もすでに破綻しています。
緊急事態宣言、蔓延等防止措置、県境をまたいで移動するな、休日の外出自粛、などなど2年近く行われてきたことになります。
国の指導者達が特定の考えに取り付かれて、異議を唱えるものには耳を貸さない、ネットの反論にはデマ呼ばわりして削除攻勢、果ては、時短営業しない居酒屋には金融機関が指導する、取引業者まで動員しようとしていた、等のことは非常に不道徳で、決して許されることではありません。
今後は、これらのことをした政府、デマを流した研究者、医師が責任を問われることになるでしょう。
コロナ感染者増加は、ワクチン予防接種レベルとは無関係(ハーバード大学 人口・開発研究センター発表論文より)/犬房春彦(ルイ・パストゥール医学研究センター/医師・医学博士)
ハーバード大学人口・開発研究センター European J Epidemiology 9月30日
コロナ感染増加はワクチン接種のレベルとは無関係
『コロナ感染増加は、ワクチン接種のレベルとは無関係であることが68国と米国2,947郡で明らかになった』という論文です。
ワクチンはコロナに対抗するための主要な緩和策となっている。例えば、米国での新規感染者の急増は、ワクチン接種率の低い地域が原因と言われている。ドイツやイギリスなどでも同様の説がみられる。一方、迅速で高いワクチン接種率が評価されているイスラエルでも、covid-19の患者が大幅に再増加しています。本研究では、世界68カ国と米国の2,947郡を対象に、完全にワクチンを接種した人口の割合と、covid-19の新規症例との関係を調べました。
データの入手元は、Our World In Data cross-country analysisから得まして、2,021年9月3日に先立つ7日間、つまり8月末から9月初めまでの1週間について、各国の100万人あたりのコロナ症例数と完全にワクチンを接種した人口の割合を計算しています。
そして米国の郡のデータは、ホワイトハウスのコロナチームのデータを利用し、コロナの症例が増加した郡の数と割合を、各郡における完全にワクチンを接種した人の割合のレベルで計算をしています。
元記事は下記参照
Increases in COVID-19 are unrelated to levels of vaccination across 68 countries and 2947 counties in the United States
まず国レベルでは、完全にワクチンを接種した人口の割合と、過去7日間に新たに発生したコロナ症例との間には明確な関係はないように見えるということです。このグラフは縦軸が感染率、横軸がワクチン2回接種率で、右の方に行けば行くほどワクチン接種率が高いわけです。
ワクチン2回接種が多ければ(多いのなら)感染率が下がるのであれば、この線は右肩下がりにならなければならない。そして完全にワクチンを接種している人口の割合が高い国ほど、100万人あたりのコロナ症例数が多いという、わずかに正の関係を示唆している。
つまり2回接種した方が感染率がやや増えている、というデータです。
次のデータは米国の各郡のデータですが、10万人あたり過去7日間のコロナ症例数の中央値は、完全にワクチンを接種している人口の割合に関わらず、各国のデータとほぼ同様の結果が見られたということです。
図の3は縦軸が感染率、横軸がワクチン2回接種率です。完全にワクチンを接種した人口の割合が高いほどコロナ症例が減少するという有意な兆候は見られないというデータです。
こちらが結語ですが、人々にワクチン接種を勧める努力をするにしても、それは謙虚さと敬意をもって行われるべき。そして集団に汚名を着せることは、良いことよりも悪いことの方が多いのです。
1918年のインフルエンザウイルスの様々な季節的変化に対処するのと同じように、コロナと共存していくことを学ぶバランスを取る必要がある。以上が結語です。
ROS酸化ストレスの説明へ
30才以下は酸化ストレスが低く、30才頃から酸化ストレスが上昇していきます。そして30才以下のコロナ重症者、死者は非常に少ない状況ですね。現在流行しているデルタ株は、ワクチンを2回接種していてもブレイクスルー感染が多発するという状況が生まれています。
酸化ストレスを下げるのが重要です。