【ゲスト:情報戦略アナリスト 山岡鉄秀氏】LIVE適塾☆世相解剖学 第25回ニコ生ライブ
コラム「狂気のパンデミック条約と改悪IHR
国連は第二次世界大戦の戦勝国である米、英、 旧ソ連、中国の安保常任理事国が設立し、国際保健機関WHOは政府間協定で1948年に新設された国連機関である。その憲章第 1 条には「全人類が可能な最高の健康水準に到達する為の支援を行う」と謳われている。世界中が貧しかった大戦直後には、途上国を支援するWHOは素晴らしい存在 であった。
筆者も医学生時代に、将来はWHOの様な国際的組織で働きたいと憧れていた。しかし、今回のパンデミック騒動と遺伝子ワクチン事件を契機に、WHOの理念とは無縁の邪悪な組織に変貌している事を知って愕然とした。“世界を知るには金の動きを追え”との名言がある。実は、現在の WHOの活動資金の約85%はグローバル営利私企業の寄付であり、その最大出資団体のビル&メリンダ財団とGAVIアライアンスは何れもビル・ゲイツの所有組織である。
彼は“慈善事業”の名目でアフリカ大陸やインドで多数のワクチン被害者を続出させ、インド政府からは犯罪者として国外退去を命じられている。彼はパソコン事業の“コンピューターウイルスとPCワクチン”で儲け、その 延長線上で“人用ワクチンビジネス”で荒稼ぎしているサイコパスである。今回も“mRNAワクチンビジネス”で暗躍し、その薬害が露呈する直前に独ビオンテック社の株を全て売り抜けている。
この様な輩や米巨大製薬企業の活動を促進する為に、バイデン政権とEU委員会は「WHOの権限を大幅に拡大する新パンデミック条約と国際保健規則(IHR)の改訂」を提案した。これを受けてWHOは、2022~23年にIHRの内容を300ケ所以上も書き換え、2024年5月の第77回世界保健総会 (WHA)でその最終案を採択させる予定である。 “パンデミック条約”には加盟国の2/3以上の賛成が必要であり、あまりにも理不尽な内容なので過去に2度も否決された。
しかし、IHRの改定は “参加国の単純過半数”で採択され、日本の様に異議を申し立てない国や欠席国は“賛成国”と見做すルールに改変されている。IHRの規則改定で異常な点は、1)WHO事務局長の権限を大幅に強化する事、2)事務局長の一存で何時でも緊急事態宣言を出せる事、3 )その通達が加盟国の憲法より強い法的拘束力を持つ事(国家主権の消失)、4 )全ての健康情報を検閲する権限をWHOに付与する事、5 )パンデミック宣言で加盟国に“戒厳令”を命じられる事、
6 )WHOが指定する製薬企業や関連組織へ説明責任の無い巨額資金を加盟国から提供させる事などである。 実は、WHOのマーガレット・チャン事務局長が「2009年の新型インフルエンザ流行時にパンデミックを宣言し、保健当局、医療関係者、巨大製薬企業の癒着を強化」させた。しかし、それが普通の季節性インフルエンザに過ぎなかった事が発覚した。
欧州議会保健衛生前委員長ボーダルク博士がその過剰な対応を調査し、“WHOが巨大製薬企業と癒着してパンデミック宣言を出した”と 強く非難した。今回のパンデミック騒動は遥かに深刻な誤情報で世界を混乱させ、ワクチンヒステリーを誘発させて深刻な薬害と超過死亡数を激増させた。現在、この様に異常で危険な内容を2024 年5月の第77回世界保健総会で「WHO憲章第 19/22条を改悪したパンデミック条約 CA+(枠組条約)」と共に可決させる目論見が進行中である。
これはWHOを“勧告諮問機関”から“法的拘束 力のある統治機関”に変質させる事を意味する。 最も重要な点は、第 3 条の“人々の尊厳、人権、 基本的自由の尊重”に関する項目が削除されている事である。パンデミック下では保健製品の割当と生産手段を事務局長が一元管理して締約国に供給させる事も盛り込まれている。しかも「健康診断書、検査証明書、接触者追跡、旅客所在確認書、予防薬とワクチンの接種証明書など、検疫から治療に至る全てを義務づける権限」をWHOに付与している。
何よりも危険な事は「最終案が未定の“枠組条約”を批准させ、健康対策に関する主権国家の決定を無視してWHOを最終決定者とする事」である。この様に不条理な内容をゴリ押しする為に、WHOが誤情報や偽情報と見做すものを検閲する権限を承認させようとしている。最終的に国家の主権をWHOに預け、緊急委員会が最終決定機関となる事により「ワクチン接種の選択の 自由」は完全に消失する。
“ワンヘルス”の基に WHOが潜在的危機と決めれば、加盟国に戒厳令 が出されて行動の自由や人権が消失し、遺伝子ワクチンが強制接種される事になる。この案に異議申し立が可能な締切は2023年11月末日で既に過ぎている。これほど理不尽な規則が外務省の江副聡氏や厚労省の一部の官僚の判断に任されて国会で一度も議論されず、国民も知らされずに採決されようとしている。
その準備として2023年5月に 『国立健康危機管理研究機構(日本版CDC)』が設立され、9月1日には『感染症危機管理統括庁』 が発足して元警察庁長官が就任し、日本人の生命を守る為の外堀は埋められてしまった。憲法改正に緊急事態条項が追加されれば、感染症を理由に政府権限が無制限に拡大して国家主権がWHOに移行する事になる。
今、日本を筆頭に世界は“健康問題を人質にしたグローバリストとWHOにより崖っ淵に追いやられつつあり、2024年は日本建国以来最大の分水嶺となる。我々は子供や孫の世代にどの様な日本を引き継いでやれるであろうか? 今、全国民にその事が問われている。