あれだけTVに出ていたのだから『出る杭』の覚悟で出演していたのだと思います。職を賭してと言ったことが現実になったようですが、残念ですね。筆者と見解は違いますが、これからが問われると思います。
無駄な検査を数多くこなして薬も大量に出して3時間待たせて3分診療、毎週患者に来るように言う医療機関こそが生き残っていけるようです。コロナワクチンで空前の利益を出しながら赤字経営とは驚く話ですが、これまで散々甘い汁を吸ってきたのですからもういいでしょう。風邪くらいで医者に行かなくなったというのは良い傾向です。この傾向はもっと続いて欲しいところです。医療機関が多すぎるので今の半分、または10分の1でも良いくらいです。医療や薬に頼る人がいなくなり、益々国民の健康が増進されます。特に耳鼻咽喉科は何も治していないので不必要です。アレルギー患者を増やすだけ、めまいや無呼吸に医者は役立たず。医療は救急だけに特化すべきと思っています。
“崩壊寸前”の医療現場…7割超の病院が「赤字経営」の理由【医師が警鐘】
病院経営はもはや“崩壊寸前”
どんなにお金を稼いだとしても、どんなに美を追求したとしても、私たちが幸せを感じられるのはすべて「健康」があってのことです。そのうえで、健康はなににも代えられない「資産」ともいえます。
そんな私たちの健康を支えるのが「医療」です。コロナやインフルエンザといった感染症や病気、ケガなど、いざ自分たちの健康が脅かされたとき頼りになるのは、身近にある病院やクリニックです。
このように、なくてはならない存在である医療機関は、安定的に儲かっていてもおかしくはありません。
しかし、実態は違います。日本の医療はもはや「崩壊寸前」といっても過言ではないのです。日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会が行った「医療機関経営状況調査」によると、実に7割以上の病院やクリニックが「赤字経営」に陥り、廃業が相次いでいます。
コロナが赤字に拍車をかけた…日本の病院経営の実態
つい最近も、北海道北見市にある病院が突然経営破綻になったとしてニュースになりました。病院の経営悪化はコロナ前からすでに深刻化していましたが、コロナ禍により加速しています。
「医療機関経営状況調査」によれば、日本の病院が医業利益で赤字になっている割合は下記のとおりです。
●2018年度……64.0%
●2019年度……63.5%
●2020年度……79.1%
●2021年度……72.5%
このように、赤字に陥っている病院の割合は2018年度から4期続けて6割を超えており、コロナ前からずっと「黒字より赤字の病院のほうが多かった」ことがわかります。また、新型コロナウイルスが流行した2020年度は前年比15.6%増と、コロナ流行をきっかけに赤字経営の病院が増えているのです。
病院が持ちこたえているのは「補助金」のおかげ
次に、1病院あたりの平均収支をみてみましょう。
[図表1]をみると、1病院あたりの収入(医業収益)は2022年1月時点で18億4,459万4,000円となっています。1病院あたりですから、この数字だけを見ると「稼いでる」と感じた人もいるかもしれません。
しかし、病院経営はみなさんが思っているよりも圧倒的にコストがかかります。医業にかかる支出は19億9,944万4,000円と、約20億円です。
つまり収支でみるとマイナス1億5,485万円となり、年間で1億5,000万円もの赤字を出していることがわかります。この赤字分は、新型コロナ感染症にともなう補助金などで、なんとか補っている状況です。
[図表2]は、2018年度~2021年度の医業損益を比較したものです。
図中右上の「経常利益」における赤字の割合を見てみると、赤字病院割合は 2018年度の46.4%から2021 年度では19.9%へと26.5ポイント減少し、大きな改善がみられます。しかし、これは政府によるコロナ関連の補助金あっての話です。
図中左下、コロナ関連の補助金を除いた経常利益をみると、赤字病院の割合は2020年度から大幅に増加していることがわかります。図中右下、100 床あたりの経常利益(水色)をみても、2020年度、2021年度で黒字となっているのは補助金のおかげです。
「新型コロナが流行したおかげで、病院は儲けてばかりいる」と心ないバッシングが寄せられますが、現実はその逆。病院は、「コロナに関する補助金がなければ、医業を保つことができない」状況に追い込まれています。
日本の病院を「破綻寸前」に追い込んだ新型コロナ
では、どうして日本の病院経営はコロナで「破綻寸前」にまで追い込まれたのでしょうか?それは、みなさんが想像する以上に、医療機関にとって新型コロナによる負担は大きなものだったため、といえます。
非常に高い感染力、長い潜伏期間、高齢者を中心とした高い死亡率……。治療薬もワクチンもないなか、新型コロナウイルスは我々にとって「脅威」以外のなにものでもありませんでした。
こうした“打つ手立てのない脅威”から患者さんを守るために、医療機関はあらゆる感染防御手段が講じました。全身を覆う防護服や通気性の悪いN95マスク、フェイスシールドの着用はもちろんのこと、非感染者との導線を分けるなど、コストと時間をかけて徹底的に非感染者を守りました。
そこに追い打ちをかけたのが、「病院への受診控え」です。入院・外来ともに一気に患者が減少し、「コロナに罹りたくないから(病院に来たくないので)、なるべく長く薬を処方してほしい」という患者さんもいらっしゃいました。
さらに、医療関係者がコロナに感染したために手術が中止・延期となったり、新型コロナ患者のために病床を空けなければいけなかったりと、コロナはさまざまな側面で医療経営を悪化させました。
そして露呈された、保険診療の「限界」
しかし、冒頭で述べたように、コロナにかかわらず、そもそも病院は赤字経営が半数以上。この“異常事態”の根底には、「保険診療の限界」があるのではないかと考えられます。
保険診療では、すべての医療行為に対して「〇〇の患者を見たら〇〇円」「こういう処置をしたら〇〇円」「こういう手術なら〇〇円」などと、国により細かく値段が定められています。
しかし、医療行為の中身は千差万別です。その患者さんが軽症でも重症でも、医師が適当な診察を行ってもじっくり話を聴き丁寧に診察を行っても、値段は変わりません。そのため、重症患者を診ることの多い大学病院や大病院、不採算部門を切り捨てられない自治体病院などは、人件費をはじめとする医業費用がかさんでいます。
[図表3]は、公立病院と私立病院における黒字割合の推移をみたものです。
※ 自治体病院:都道府県・政令指定都市・市町村・組合、私的病院:公益法人・社会福祉法人・医療法人・個人を示す。
※ 自治体病院の不採算部門等の医療に対し、地方公営企業法に基づき地方公共団体が負担すべきものとされている負担金等は総収益から除いて仮定計算を行っているため、法令に基づく病院決算時点での黒字・赤字とは異なる。
ここに保険診療の限界があります。つまり保険診療ではある程度儲けの“上限”が見えてしまっているのです。そんななか、政府はどんどん保険診療の“引き下げ”をすべく動いています。
ここまでみてきたように、いまの日本の医療は、「じっくりと一人ひとり真面目に話を聞く、いい病院ほど儲からない」……そんな歪んだ現状に陥っています。誰しも善意だけでは食べていくことはできませんが、誰も好き好んで破産するはずがありません。
この深刻な状況は、一刻も早く解消されてほしいものです。
秋谷 進
小児科医