123件の薬などの治験でデータ改ざんなどの違反を確認したというのに、根拠を示さず『現時点で健康被害等の報告はありません』と言える厚労省はどうなっているのでしょうか。さらに123件の中身は公表されていません。また承認済みの25製品を公表していません。以前も治験業務を行っている会社を紹介しましたが、有意差が出るようにデータを操作して承認されるように持っていくことが役割だと思いますので、内容はかなりの程度で疑わしいのでしょう。薬の治験に関する信頼性はなくなりました。
厚生労働省は、SMO(治験施設支援機関)1である株式会社メディファーマ(代表取締役 三原 酉木、本社 東京都港区芝5丁目31番19号)及び関係医療機関に対して、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第80条の2第7項及び第80条の5第1項の規定に基づき、8月29日、30日及び9月4日に立入検査を実施しました。
立入検査の結果、株式会社メディファーマが医療機関から受託した治験業務において、データ改竄等のGCP違反を確認しました。厚生労働省は、実施中の試験について、被験者保護を最優先に適切な対応を実施するよう株式会社メディファーマ及び治験依頼者に指示しました。なお、現時点で健康被害等の報告はありません。
【主な違反の概要】
(1)治験データの改竄
(2)呼吸機能検査の不適切な実施
(3)医師・施設スタッフ・CRCのIDパスワード共有、トレーニング代理受講
(4)治験薬保管不備の隠蔽
1Site Management Organization。治験施設(医療機関)と契約し、GCP(臨床試験の実施の基準)に基づき適正で円滑な治験が実施できるよう、医療機関において治験業務を支援する組織。
メディファーマが123件の薬・医療機器の治験で違反 創業以来の組織ぐるみか 厚労省が立ち入り検査
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厚生労働省は、医療機関での薬などの治験を支援する会社に立ち入り検査を行い、薬など123件の治験で、データの改ざんなどの違反を確認したと発表しました。 医薬品医療機器法に基づく厚労省の立ち入り検査を受けたのは、東京・港区にある、薬の治験業務を支援する会社「メディファーマ」です。 厚労省によりますと、今年8月から9月にかけて立ち入り検査を行った結果、承認済みの25製品を含む薬と医療機器あわせて123件の治験で、データの改ざんなどの違反が確認されたということです。 これまでに健康被害の報告はなく、すでに承認されている薬や医療機器について、有効性に問題が生じるものはないということです。 厚労省は、「メディファーマ」が2012年の創業以来組織ぐるみで違反をしていたとみていて、「ここまで大規模な違反は前代未聞で極めて悪質だ」としています。
TBSテレビ