議論はフラットであるべきと言う人。一見心理学的に分析しているように見えますが、浅いレベルだと思います。どのようなことでもフラットに議論ができるものでしょうか。パレスチナに家族を持つ人、ウクライナに親族がいる人、ウイグルに家族を人質に取られている人はどうでしょうか。罰する行動の背後にはその人の受け止め方があるわけで、どのように感じたのかが大きいと思います。
筆者の投稿
意見や見解が違う人は許せない!となってしまう精神性の未熟さはその通りですが、『攻撃対象を見つけ罰することに快感を覚える』というのではなく、自己(の感情)を脅かされる恐れを抱いているようにも思います。議論の機会が少ないことが原因でしょう。
もう一つ言います。自分に利害がないものならば落ち着いて議論ができますが、ことが人命に関わる場合は黙っていてはいけないんですね。目の前で犠牲となる人が増えていく現状を前に、どっちもどっちなどとは言えないと思いませんか。害をなすべからずもそうです。
mRNAワクチンigG4による免疫抑制で細菌感染すら排除出来なくなる。
Laughing Man on X: “細菌を倒せないカラダ。 https://t.co/qjoeSUgLoR” / X (twitter.com)
全国有志医師の会HPからWCHプレスリリースを削除した件は、これが回答のようですね。残念ですが、WCH日本支部は他の人に立って貰うことで続けることになりそうです。代表と副代表は決まっていますので、全国有志医師の会がそこから抜ける形になるのかも知れません。見解の押しつけは出来ないので、仕方がありません。
おそらく医者や研究者でコクランを知らない人はいないと言えるほど信頼性の高い名前です。
ランダム化比較試験(RCT)を中心に臨床試験をくまなく収集し、評価し、分析した系統的レビュー「コクランレビュー」は、抄録や一般語訳(医学の専門用語を避けて書かれた平易な要約)が付けられ、医療関係者や医療政策決定者、さらには専門知識をもたない一般市民がエビデンス(科学的根拠)の内容を理解するのを助けている[5][6]。
現在にいたるまで、世界50か国と地域に支部をもち、130か国以上の科学者が参加し、8000以上のメタアナリシス(メタ分析)が行われコクランレビューが作成されている[7][8]。国際的なNPO(非営利団体)の形態をとり、企業からの資金提供やその他の利害関係のない、信頼性の高い情報を生み出すことを大切にする[9][10][5]。
「マスク」の効果に結論を出すのは「早計」:コクランの編集長が謝罪コメントを
マスク着用が、個人の判断にまかされるようになった。感染を防いだり拡大を遅らせるマスクの効果に関して長く議論されているが、本当のところはどうなのだろうか(この記事は2023/03/16時点の情報に基づいて書いています)。
コクラン・ライブラリーのレビューとは
インターネット上の議論をみると、マスクをわずらわしく感じる人は多い。着用は個人の判断といっても、同調圧力のためか、感染を恐れてのためか、まだマスクを着用している人がほとんどだ。
マスクの感染を防いだり感染拡大を遅らせる効果については、これまで長く議論がなされてきた。この議論に終止符を打つかと思われたのが最近、医療分野で権威のある「コクラン・ライブラリー(Cochrane Library)」に出されたマスク着用と手指衛生の感染予防効果に関するシステマティック(系統的)レビューだ(※1)。
システマティックレビューというのは、関連する複数の論文から信頼性の高いものを抽出し、それらを分析して要約した結論を導き出す手法で、特にコクラン・ライブラリーのレビューは影響力があるとされている。
このレビューを出したのは、カナダのカルガリー大学や英国のオックスフォード大学などの研究グループだ。彼らは、医療論文のデータベースであるPubMedなどを使い、「インフルエンザ(Influenza)」「風邪(Cold)」「呼吸器疾患(Respiratory illness)」「感染症(Infections)」「マスク(Masks)」「手指衛生(Hand Hygiene)」といった検索ワードによって、マスク着用と手指衛生の感染予防効果に関するランダム化比較試験(Randomized controlled trial、RCT)の論文を全部で78論文(全体の研究参加者は61万872人)選んだ。
そのうち、マスクを着用しない場合とサージカルマスク(不織布マスク)を着用した場合を比較した論文は12論文あり(医療従事者を対象にしたのが2論文、地域社会での調査研究が10論文)、医療用N95マスクとサージカルマスクを比較した論文が5論文、手指衛生に関する論文は19論文だった。
これらの論文を分析した結果、地域社会でマスクを着用しない群とサージカルマスクを着用した群を比較した場合、インフルエンザや新型コロナのような呼吸器感染症の拡大を遅くする効果にほとんど違いがなく、そのエビデンスは中程度(moderate‐certainty evidence)と評価している。この中程度というのは、エビデンスは真の値に近い可能性があるが、異なる可能性もあるかもしれない、という意味だ。
この結果について、権威のあるコクラン・ライブラリーで呼吸器感染症のマスクの着用効果が否定された、と解釈した人は多く、このレビューは瞬く間に世界中に広がった。
本当にマスク着用は感染症の予防などに効果がないのか?
インターネット上でも、この論文を引き合いに出し、マスクをしても意味がない、という意見が多く見られるようになる。ちなみに、筆者はこのレビューの著者にメールで質問したが返答はなかった。
なぜモヤモヤするのか
だが、騒動が大きくなり過ぎたことを懸念したのか、筆者のような問い合わせが殺到したのか、コクラン・ライブラリーの編集長(Karla Soares-Weiser)が2023年3月10日、同サイト上に謝罪コメントを出した。
このコメントによれば、当該レビュー(※1)は誤解されて広まったとし、マスクが感染を防いだり感染拡大の遅延のために機能しない、というのは不正確な解釈だと述べている。
そしてレビュー中にある、サージカルマスクやN95マスクが呼吸器疾患のウイルスの拡散を遅らせる(helps to slow the spread of respiratory viruses)かどうかわからない、という言葉が誤解を招いたと謝罪した。
つまり、マスク着用と感染予防の関係について、はっきりした結論を出すのは早計ということだ。
モヤモヤが残る編集長のコメントだが、なぜマスクの効果の研究ははっきりした結論が出せないのだろうか。
マスクと顔の間からウイルスが入ってくることを完全に防ぐことができない場合、感染防御の効果はあまりないと主張する研究がある(※2)。マスクが効果を発揮するためには、マスクと顔の間から流入する空気を極力、抑えなければならず、マスクと顔の間をなるべく密着させなければ効果は低くなるからだ。
このことについてはこのレビューの筆者も述べているが、マスク着用と感染症の拡大に関する研究では、参加者が適切にマスクを着用しているか、よくわからないという限界がある。
単にマスクを着用していればいい、というものではなく、きちんと密着させなければ、比較したい両群の違いがわからなくなる。特に、日常生活をおくる子どもを含んだ地域社会の集団を対象にした研究で、どのようにマスク着用が行われているのかを評価するのはかなり難しい。
だが、コクラン・ライブラリーのレビューとは別に、新型コロナの感染対策でマスク着用に効果がある、という論文が多いのも事実だ(※3)。
やはり、不織布マスクを着用し、入念な手洗いやうがいを励行し、屋内では小まめに換気をすることが、基本的な感染対策として重要なのは間違いない(※4)。そして、せっかくマスクを着用するのなら、布マスクやウレタンマスクではなく不織布マスクを、顔にしっかり密着させて使ったほうがいいだろう。
一方、日本政府は、2023年3月13日から「マスクの着用について」の考え方を変更した。マスクの着用については、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断が基本となるが、感染拡大防止対策としてマスクの着用が効果的である場面などについては、マスクの着用を推奨する、という。
※1:Tom Jefferson, et al., “Physical interventions to interrupt or reduce the spread of respiratory viruses” Cochrane Library, doi.org/10.1002/14651858.CD006207.pub6, 30, January, 2023
※2:C Raina Maclntyre, Abrar Ahmad Chughtai, “Facemasks for the prevention of infection in healthcare and community settings.” BMJ, Vol.350, h694, 2015
※3-1:Derek K. Chu, et al., “Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis” THE LANCET, Vol.395, Issue10242, P1973-1987, 27, June, 2020
※3-2:Jeremy Howard, et al., “An evidence review of face masks against COVID-19” PNAS, Vol.118 (4) e2014564118, 11, January, 2021
※3-3:Wei Deng, et al., “Masks for COVID-19” ADVANCED SCIENCE, Vol.9, Issue3, 25, January, 2022
※3-4:Zillur Rahaman, et al., “Face Masks to Combat Coronavirus(COVID-19) – Processing, Roles, Requirements, Efficacy, Risk and Sustainability” polymers, Vol.14(7), 1296, 14, March, 2022
※4:Harald Brussow, Sophie Zuber, “Can a combination of vaccination and face mask wearing contain the COVID-19 pandemic?” MICROBIAL BIOTECHNOLOGY, Vol.15, Issue3, 721-737, 28, December, 2021
マスク関連でもう一つ マスク着用者と非着用者のお互いに対する意識・態度に関するアンケート調査 | COVID-19 AI・シミュレーションプロジェクト (covid19-ai.jp)
何と世帯年収で比べた場合、非着用者の方が所得が高かったことが分りました。(本文を読むには〈かぎ括弧の向き〉で操作する)