めまい

メニエールその後

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2009年6月14日当時の記事、体験記としてお読みください。

同じ症状で、何件もの医療機関にかかってみると、医師のレベルがよく分かるとともに、どれだけこちらの事情を考えて対応してくれているのかが、手に取るように分かってきます。

医学書に書いてあることを、ただ繰り返しているだけの医師や、それはメニエールではなく、前庭神経炎であるとか、内リンパ水腫であるとか、さらに別のところでは、やっぱりメニエールです。などなど、一つの症状にいろいろな名前を付けて頂きました。

内リンパ水腫という症状にも、原因がはっきり分からず、イソソルビドなどの利尿剤を大量にお土産として貰って来るのですが、『3か月使って改善しなかったらもう治りません』と言われる始末。使っている本人もまったく効果があるとは思えず、ただただ苦いものを我慢して飲み続けているだけ。 

確かに平衡検査や足踏み検査、オージオグラムなども異常があり、聴力検査では左低音域が異常という結果であり、耳の圧迫感も強くて、時に気持ちが悪くなり、自分でも内耳が原因で起こっているものと、疑う余地はなかったのです。

日常生活に支障が大きく、意識して真っ直ぐに歩かないと、すぐ左に寄ってしまうほどで、高いところから降りてくる駅の階段で、足を踏み外しそうになったこともあります。縞模様の柄を見ると目がまわってしまう事もありました。

さらに一番大きかったのは、ジリジリと首から上が焼けつくような感覚でした。アイスノンで首のところを冷やしていないと、じっと座っていられず、いつもイライラしていましたから、周りからすれば、いつも機嫌の悪い奴だと思われていたことでしょう。

朝起きた時が一番めまいが酷く、夕方にかけて徐々に楽になってくる。湿度が高く、気温の高い時に状態が悪い。

それでも今、以前とは見違えるように回復したのですから、今までのことは何だったのか、と思わざるを得ません。

以前に書いた、メニエールの記事を見て下さっている方がいるようですので、その後の経過を書かせてもらおうと考えています。

この記事を読んで頂いて、私の症状と似ていると思った方は、回復する可能性が高いです。

医師から見放されても、あきらめる事はありません。

インターネットで出回っている健康食品の類は、何も購入する必要はなく、ただ自分の身体に目を向けて頂くだけです。

私は医者ではありませんから、メニエールの全体像を知るわけもなく、この方法で全ての人が回復するなどというつもりはありません。メニエールの症状はとても辛いものです。この症状を体験した個人として、同じような方の回復に、少し役に立てるかも知れないと思ってのことです。自己責任でお願いします。

ところで、めまいには 

脳が原因で起こるもの(中枢性めまい)

耳が原因で起こるもの(内耳性めまい)

ストレスなどが原因で起こるもの(心因性めまい)

という分類があるのですが、もう一つ、

『首の硬直が原因で起こるもの』という項目を入れてもらいたいものです。

また、ストレスや心因性というのは、他の原因に該当しないものがあると、付けられるようで、除外によるもののようです。しかし、原因がはっきりしないから心因性だ、などというのはとんでもない事で、どのような心因が症状に結びつくのかを明確にしなければ、こんなことは言えないはずです。

私も周りからよく、何かストレスがあるの?と言われましたが、自分では心当たりはなく、精神的には仕事に対して精力的でした。思いっきりやる気はあるのに、体がついて行かない、というジレンマがありました。

耳鼻咽喉科や整形外科、神経科の睡眠研究所、どこの医療機関に行っても、体の不調、特に肩や首の異常に目が行く医師は皆無です。彼ら自身、そう教えられていないのですから当然といえば当然です。

もっと酷かったのはめまいと肩や首との関係を見てほしい、と整形外科に行った時のことです。メニエールだというと、ハナから相手にされず、MRIまで撮って、『何も異常はありません、他に原因があると思いますよ』と言われてしまいました。

西洋医学の限界がここにあると思います。めまいがあるとそれしか見ず、他の身体全体に思いが行かないのです。首が痛いというと首しか見ずに、CTやMRIの画像を見て、何もなければ異常なしとしてしまう。人間の身体は他の部分とつながっているにもかかわらず、症状がある部位と自分の専門分野にしか関心がないのです。

しかし、病気の辛さを分かってくれる医師は、ありがたいものです。こういう医師はいろいろな方法を試してみようとしてくれますし、アドバイスもしてくれます。こちらもいろいろ聞いてみたくなって、あれこれ、いろいろな話をするうちに信頼感が増して来るのが分かります。患者の話をよく聞いてくれる医師こそが、患者を助けられるのでしょう。私にも最後に2人だけ、そういう方がいました。

肩と首の異常にはっきり気がついたのは、首に鍼を打ってもらった時ですが、首が張る感覚は以前からありました。肩から首にかけてコチコチになり、簡単にはほぐれてくれず、背中の肩甲骨までが痛くなり、その度にマッサージを受けに行くのですが、肩と首が異常に硬くなり、その内にマッサージでは効かなくなっていました。

肩から首にかけて僧坊筋という筋肉があり、その表層筋の下の深部筋が、問題ということでした。マッサージでは深部まで届かず、鍼を刺してもらうと不思議なことに2~3日はめまいから解放されるのです。

また、整形外科で出してくれる『テルネリン』も、少しめまいを緩和してくれます。

メニエースも症状が軽いうちは効果がありましたが、めまいが酷くなると効かなくなりました。

鍼を始めた当初は、完全に痛みが取れる訳ではないので、半信半疑になりながらも2~3日に一回続けていき、30数回通いました。その間、良くなったり悪くなったりを繰り返す中で、しばらく経つと、めまいの状態が格段に改善している事に気がつきました。いっぺんに良くなるわけではなく、徐々に、時間をかけて、少しずつという感じでした。

それからは、自分でも手で首をほぐすようにマッサージすることを毎日続け、肩と首を柔らかくしておけば、めまいは起こらないことを実感しました。時に首を両手で持ち上げたりしますが、寝違えたようになることがあるため、これはお勧めしません。

今、考えてみると、めまいの症状がひどくなる要因は、自分の姿勢が悪いこと、仕事柄、腰を悪くして 体の歪みが肩や首に出てしまったこと。その後内勤になり、座り仕事でパソコンを一日中打っている間に、姿勢が猫背になって、首に負担がかかってしまったこと、自分の席の真上に冷房の吹き出し口があり、首と肩が冷え冷えとして、4年間冷害に悩まされたこと、などがあるのではないかと、自分では思っています。

パソコン業務をする人に、首を悪くする人がいると聞きます。

現在は、自分でも信じられないくらいに回復しました。少し歩いただけで肩がパンパンに張る状態だったのが、今では走っても大丈夫、長い時間を歩いても、しっかりマッサージすればまた元の状態に戻れるのです。

それ以来、めまいの症状も、すっきり取れました。

あとは、長い時間をかけてこうなってしまったのですから、生活習慣と身体の姿勢を意識して改善するようにしています。

もし、私の症状と似ていると思ったら、治る可能性はとても高いと思います。

2009年6月14日記事

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