めまい

メニエールさらにその後

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年11月15日記事、体験記としてお読みください

今までに2回、メニエールについて書いてきましたが、大変多くの方に見ていただいて有難く思います。2つ合わせてアクセス数800となり、この病気で苦しんでいる方がこれほど多いのかと思ったくらいです。今回は3回目として完結編をお送りします。

また、肩や首、腰などに問題を抱えている方にとっても、ある意味では重要なメッセージとなるかもしれません。自分自身がこれらの問題を抱えてきた上に、ようやく解決できたのも肩、首、腰だったからです。

尚、ここで書こうとするのは自分の症状についてであって、メニエール病そのものではない事を、お断りしておきます。私の症状に似ていたり、近い人には、参考となるでしょうが、そうでない人には役立たないかも知れません。

結論から言うと、『操法』の実践と『リハビリテーション医学』によって全快することが出来ました。操法によってどこに問題があるのかが分かり、リハビリにつなげることが出来たのです。

一番詳しい検査を受けた医師の診断では良性発作性頭位めまい症でした。メニエール、内リンパ水腫、前庭神経炎など、医師によって診断名が違うのも、この病気の難しさを表しているのでしょうか。

病名がどうであれ、原因不明、難治性であることは変わりません。

もう一つ、睡眠時無呼吸症候群がありました。マウスピースを作り、その後CPAPを装着しましたが上手くいかず、最後に手術を勧められるところまで行きました。理由は上向きに寝ると、気道が完全に塞がってしまうからです。

その時の写真を持っていますが、どこにも隙間がなく気道が塞がっています。

☆3年目にしてようやく全快しました

前回書いたことでもありますが、背中に問題があるらしいことは分かっていたものの、具体的にどうしたらいいか分からず、マッサージに繰り返し通う状態でした。人の手でほぐしてもらうことで、少し良くなるのですが、しばらく経つとまた肩や首が張ってきました。

もしかしたら、肩や首だけが原因ではないかもしれないという思いはあったと思います。

昨年暮れから再び耳鼻科に通うようになり、聴覚検査やめまいの検査を重ねた結果、良性発作性頭位めまいの診断。医師はめまいに慣れるようにとの指導をするものの、どうにも納得できません。根本的な解決にはならなかったからです。

睡眠時無呼吸症候群では症状が進行し、寝返りで上向きになると窒息しそうになって目が覚めます。起きた時は気分が最悪、立ち上がろうとするとフラッとしてそのまま倒れてしまいます。首と肩はパンパンに張っていました。

上に書いた通り、CPAPを装着することになりましたが、30分もすると目が覚めます。装着感がきつかったことと、風が顔に当たって寝付けなくなったことが理由です。医師は最後の手段として、手術で喉の閉塞している箇所を切除するよう勧めました。

しかし、術後の成績はあまり良くないと言います。他に方法がないのだから、ということで手術を承諾し、日程も決まりました。

ここでもう一つ、運動障害の話をします。まるで高齢者のように、よろけたり突っかけたり、転んだりというのが日常のことでした。手に持ったコップや箸は、思いがけなくポロっと落ちていきます。

体力を付けなくてはと思い、頑張ってトレーニングすると、翌日は起き上がれないくらいのダメージが。次第に起床時には息苦しいと感じるようになっていました。このような状態ですから、集中力も失い、以前の半分ほどのエネルギーしか出せません。

☆『操法』の実践で大きく改善

この時点で以前から読者になっていた、有料メールマガジン「体質改善プログラム」の小角氏に電話で聞くことにしました。セカンドオピニオンを聞くつもりだったのと、他に何か良い方法はないのかを知りたかったからです。

そこで巡り合ったのが『操法』というもので、手の先から足の先まで身体を整える方法でした。やり方を教えてもらい、自分で実施することで、身体の不調が改善していくと言います。

私の場合は、身体の前側が下がり、背中の後ろ側が上がっているという見立てでした。特定の悪い部分だけを見るのではなく、身体の全体を見て行くという手法は驚きでした。病気を直接治すのではなく、全身の状態を良くすることで問題の個所を良くしていくそうです。

操法の効果は、翌日の朝、起床時に分かりました。いつものめまいとふらつきが軽快していたのです。その後操法の教授を受けに行く度、身体の状態が良くなっていきます。問題はこれだったのかと、普段の姿勢や身体の使い方に思い至ります。

血圧や毎年行う血液検査、健康診断の成績は改善しており、全身が良くなっていることが分かります。

車や機械なら一定の期間が経過すればメインテナンスをするのに、人間の身体はメインテナンスをしない。栄養を取って休養を取るくらいでは不足。無理が掛かってバランスが崩れても、何もしなかったら歪みが蓄積されていく。これが自分だった。

もう治らないのではないか、という状態から回復して行ったのですから、一筋の光です。『操法』の実践を教えていただいた小角氏には心より感謝申し上げます。現在9ヶ月経ちますが、毎日欠かさず実践しています。

ところで、話はここで終わりにならなかったのです。

季節が春になって30度近い毎日になると、身体が変わったのでしょうか。一気に汗が吹き出し、暑さに適応できず、操法の効果が出なくなりました。(寒い時期は調子が良いが、暑くなると状態が悪くなる)

今年の夏は特に暑かったせいか、水毒(水中毒)に罹ってしまいました。水分を取るとすぐに汗となって出てしまいます。異常に汗をかき、体温調節ができません。幸い内科で五苓散を出してもらって良くなりました。

☆リハビリテーション科で

この時から、自分で手を伸ばして背中をほぐすようにしていました。なかなか手が届かないのですが、届く範囲で肩と肩甲骨、背骨の両側を中指でほぐしていく。驚くほど硬いと思った。毎日それをやって楽になるが、また元のように固くなっていく、その繰り返しです。

先に書いたように、息苦しさを感じて肺が悪いのではないかと思ったが、運動しようと思えば出来るし、後のことを考えなければ無理することもできる。それで思いついたのが背中だったという訳です。

早速、リハビリテーション科のある整形外科に行きました。普通の整形外科に行ってもレントゲンを撮って異常ありませんと言われるだけなので、勧めません。ここはリハビリに力を入れていて、30人のスタッフがいます。

MRIを撮ることになって台の上に上向きに寝る。じっと動くな、唾も飲んではいけない、という指示にじっとしているが、途中で動いたため撮り直しを3回。1時間を超える中で我慢していると、段々身体が強張って来るのが分かります。

どうにも我慢できなくなるのと同時に、背中から腰にかけて過緊張の状態になっていることが分かります。ようやく撮影が終わり台から降りようとした時、強いめまいが襲ってきて立っていられなくなりました。MRI所見は異常なし。

終了後外に出て、操法を実施。身体をほぐしていくと、めまいが無くなっていくのが分かります。

ここで改めて、背中の状態がめまい、ふらつき、運動障害の原因になっているという確信を持つに至りました。

数日後、運動療法で胸椎、腰椎の中の2か所の動きが悪いという指摘を頂き、その箇所を緩める方法を教えてもらいました。

自宅に帰って早速実施してみると、不思議な事にその部分が緩んでくるのが分かります。そして徐々に、顔に赤味が差してきて、顔貌が変わって来る。背中がポカポカと暖かく感じられる。

血流が改善したことを表しているのでしょう。首から上のむくみも取れていました。試しに飛んだり跳ねたり、回転運動をやってみて、大丈夫。これで確実に治ったのだと思いました。まだ背中が張る事はあるけれども、今度は自分で確実に改善できます。

☆西洋医学の限界が表しているもの

 この整形外科では「肩甲骨の周囲の張り」を訴えて診察を受けました。もし、めまいとふらつき、運動障害がある、などと言ったら整形の範囲ではないと言って門前払いになる可能性が高いと思います。

そしてやはり、医師とは喧嘩になりました。背中の状態と首から上のむくみは関係ありますか、と聞いた時です。『整形外科では答えられません、よその科で聞いて』と拒否的な態度。私は「人の話は最後まで聞くものだ」と怒鳴ってしまいました。

実際、背中を緩めることで首から上のむくみが取れていますから。因果関係は明白です。その医師とは、しばらくリハビリに通うことで納得してもらいましたが、画像や検査データで何もなかったら異常なしとするのでしょうね。1ヶ月後の報告が楽しみです。

ここで指摘しておきたいのは、西洋医学は部分ばかりを見て全体を見ていないという事です。首が痛いというと、首ばかり診ようとするし、腰が悪いというと腰ばかり検査したがる。しかし、その部位だけを見ても何も異常を発見できない事がある訳です。

それで異常なしと言って良いのかどうか。

身体全体の相互に関連しているもの、例えば血流を考えてみれば明らかなように、流れが悪くなれば痛みが出るでしょうし、疲労から回復しないという不調も現れると思います。

小角氏によれば、首の不調は他の部位の不具合が現れた結果であるそうです。首ばかりを見ても何も発見できないだろうということです。

この3年間、数多くの医療機関に行きましたが、多くは事実上門前払いで何も所見がありませんとか、症状を言ったら診療拒否のところもありました。医療難民です。

☆諦めたらそれで終わり

しかし、それでも諦めずに門を叩き続けた結果として、ようやく回復することが出来たのです。早く気が付けばよかったのに、とは思いますが、医療機関や社会の情報としてこのような症状への解決法がないというのが現実です。

めまい、ふらつき、運動障害、睡眠時無呼吸症はきれいに治りました。耳の圧迫感は軽快していますから、近いうちには全快となるでしょう。

このままいったら生活保護を受けて生活しなくてはならない、と思うこともありました。それだけに諦めたらそれで終わりです。

自分の身体の主人は自分しかいない。身体の状態をいつもモニターすることは必要でしょう。おかげで耳鼻咽喉科の疾患については相当詳しくなりました。

もし、私と同じ症状だったり、よく似ているという方には、微力ですが出来る範囲で支援したいと思います。メールをお待ちします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

three + 20 =