睡眠時無呼吸

これが証拠3 睡眠時無呼吸

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さて、証拠として出すのはこれが最後です。

前回の内科で高い数値(AHI:27.5)が出てしまったためPSG検査を受けることが出来ました。一泊2日の入院による検査です。

電極や器具を装着するのに、まるまる1時間かかるんですね。脳波と目の横、口の横、そして喉にまで電極を貼り付けられます。電極がずれない様に頭から顎にかけて被せるネットがきついし、顎から首のところもやたらくっつけられます。

胸(体位計)もベルトで締め上げられて苦しいから、眠るという感じではなくなります。いつもは身体を締め付けるものを付けて寝る人はいませんから、結構不自由になります。トイレの時だけ途中のホルダーを外して移動できます。

井上記念病院1.jpgクリックで拡大

内容は『精査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断しました。軽症のため当科での治療対象にはなりませんが、体重を減量すること、側臥位で寝ることを指導しました。現時点で、睡眠時無呼吸症候群として就労は問題はないと考えますが、今後体重が増えたり、飲酒や喫煙など不規則な生活をすることで悪化する可能性はあると考えられます。』

『治療対象にならない』というのは、マウスピースもCpapもナ〇テントもいらない、必要がない!ということを診断書が言っていることになります。

『現時点で・・・就労は問題ない』ここまで言って頂ければ、この戦いはこれにて終了です。

とは思いましたが、まだまだ解説すべきことはあるようです。

データを見てください。

井上記念病院2.jpg井上記念病院3.jpgクリックで拡大

AHI:9.7です。まず医師の説明によると、低呼吸が多く無呼吸は少ないが、いびきが多いため低呼吸となっている。最低酸素飽和度(SpO2)は90%で開始1時間以降で1回のみ。この数値だと治療の必要はない、ということです。

上の左ページ一番下にある時系列グラフ(水色)は最低酸素飽和度(SpO2)の変化を表しています。この中で一番下まで下がっているところが2か所ありますが、トイレに行くためホルダーを外した時間です。呼吸が出来なくて死にそうになった訳ではありません。1か所を除いてずっと平坦になっているのが分かります。

前にも書いた通り、最低酸素飽和度(SpO2)が90%未満になると要注意とされますから、今回はすべてクリア出来ています。

また『いびき』に関してですが、上の右ページ下から3番目『いびきのところを見てください。すべての時間帯でいびきが記録されています。

一番上の『睡眠ステージ』と比べてもらうと分かりますが、実際には開始から1時間、そして午前3時過ぎには目覚めています。特に午前3時半以降~終了までは椅子に座ってTVを見ていたのですが、その時間帯にもいびきが記録されています。

またその間の時間帯(22:00~3:00)はグッスリ眠っていたのではなく、少し眠っては目が覚めるという事の繰り返しでした。眠りは浅いと思います。従って『いびき』グラフの6段階より上が本当のいびきであると思います(起きている時に6段階まで記録されているため)。

こういうことから考えると、『低呼吸=1時間あたり8.4回』というのは実際にはこれよりはるかに低く、『無呼吸=1時間あたり1.3回』と合わせても、AHI=5未満となり、正常範囲という事になります。

もし違うという人がいれば、ご連絡をお待ちしています。

もう一つの問題は、起きている時(覚醒時)の呼吸を低呼吸と捉えてしまって良いのかどうか。瀕死の重傷者を別にすれば、あり得ない訳です。

一体、覚醒時の呼吸と睡眠時低呼吸との間の境目はどこにあるのでしょうか? このグラフでもそれが分かる境目が何もありません。測定の妥当性を問われるべき問題ではありませんか?

これは医療関係者からのご連絡を待ちたいと思います。

という訳で、覚醒時の呼吸を『いびき』として捉えてしまうことに加えて、『いびき=低呼吸』としてしまう測定器械の限界があるのかも知れませんね。

実際には、いびきをまったくかかない人はいないのではないでしょうか。この器械にかかると、次から次に低呼吸の判定を受けてしまう恐れがあります。うちの『てつろうくん』も良くいびきをかいています。

そして今回、自分をモニターして分かったことは、呼吸の強弱はいつも同じで一定ではなく、強く呼吸する時があれば、その次に浅い呼吸になる時があるということ。それでも息が苦しいわけでなく、身体の内部はSpO2が示している様に正常なのだという事です。

SpO2が90未満になると血圧の上昇、心疾患、脳梗塞など重篤な疾患に罹る危険があります。

こうして見てくると、データを見た上で医師の判断が重要になってくると思います。今回の先生は優秀でした。

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